デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

君はポピーズを見たか? ルパン三世/念力珍作戦

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昨日のルパン&赤塚不二夫繋がりで…。


ルパン三世/念力珍作戦」(1974年/坪島孝監督)


その筋では有名な“実写版ルパン”。企画に赤塚不二夫が名を連ねています。

ルパンに目黒祐樹、次元に田中邦衛(以前も触れましたが、この人選はアリ)、不二子は江崎英子さんで、銭形警部は伊東四郎

監督はクレイジー・キャッツ映画を多く手がけている人。

まあ、これだけでどんな映画かは想像がつくと思いますが、その通りの映画です

くだらねー!…んだけどなんか笑っちゃうぞコノヤロー!(←しょーもないギャグに受けている自分が恥ずかしくて照れ隠し)

伊東が「俺様はあの銭形平次から数えてトントントンと…」といっている傍から人見明が「で俺は大岡越前から数えてトントン」、さらに江幡高志が「遠山金四郎から数えてトントン」「やかましい!」

いやあ、王道ギャグじゃないですか。

無駄なお色気も満載。何故、銭形がルパン追跡中にパトカー運転手の婦人警官の乳を揉まねばならんのか(感じちゃった婦人警官が手放し運転→蛇行・激突・大爆発)。

本作の目玉は併映が「ノストラダムスの大予言」だった…事ではなく、動くポピーズが見られる事でしょう。

しかも、オリジナルメンバー6人が揃った貴重なもの。謎の殺し屋ドラゴン・シスターズとして登場し、デビュー曲「恋のチャンス」を熱唱した後、目黒祐樹にドラゴン・アタック!

しかし、好色・目黒にあんな事やこんな事をされた上、チ○コ見せられて逃げて行きます(書いていて眩暈がするな…)。

ポピーズは(上の写真を見て頂ければ分かると思いますが)やたら可愛いネーミングとは裏腹にプレイガールと全日本女子プロレスを足しっ放しにした熟女軍団。AKBとか見つけたら速攻カツアゲでしょう。

アニメも原作も彼岸の彼方に吹き飛ばすトンデモルパン、ご家族揃って是非。

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小松左京先生がお亡くなりになりました。7月26日。肺炎。80歳。

日本沈没」「復活の日」など大作多数。しかし、短編にも捨てがたい名作があります。

私のお薦めは「召集令状」と「戦争はなかった」。

あるはずのない戦争となかった事にされている戦争。真逆のシチュエーションでありながら合わせ鏡のような相似性を湛えた「戦争文学」の傑作だと思います。