オリジナルの119分だって十分長いのに、更にアクションシーン撮り足して130分。
長いよ!
「The Ultimate VERSUS」
(2001&2005年/北村龍一監督)
ゾンビが闊歩する黄泉返りの森で、脱獄犯、謎の組織、謎の女、狂ったおまわりさんが繰り広げる大乱闘。
銃撃有り、クンフー有り、ソード有り、脚本無しのバトルロワイアル。
アクションのテンションだけで全編引っ張るのは流石と言えば流石。
絶対早回しだと思っていましたが、メイキング観たらリアル・スピードでした。
これだけでも「ソード・シーカーズ」の100倍はマシです。
ただ、舞台がず~っと森の中という箱庭演出なので、派手派手なアクションを釣瓶打っているのに全くパースペクティブが開けないという自主映画スパイラル。
スタッフ・キャスト全員が“童貞病”という不治の病(しかも末期)に犯されています。
キャラとしてはナイフ使いの人(大仰過ぎる演技が癖になる)と狂ったおまわりさんの上司の方(ちょっと水道橋博士に似ている)がお気に入り。
塚本晋也やSABUなど、自主上がりで将来を嘱望された若手って何人かいらっしゃいましたが、皆箱庭から抜け出せずに“金かけた自主映画”を撮り続けています。
唯一、三池(彼は自主上がりではないですが)だけが、パースペクティブの開けた「映画」を作る事に成功している・・ような気がします。
「SCORE」と本作、そして「エル・マリアッチ」を並べてみると、如何にロドリゲスの才気が突出しているかが良く分かります(三池作も混ぜるとしたら「レディハンター/殺しのプレリュード」でしょうか)。
※参考:「柏原芳恵伝説。 レディハンター/殺しのプレリュード」
→2008年6月7日
「再び柏原芳恵。 レディハンター/殺しのプレリュード」
→2010年10月15日