デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

キャシー・ホーラン万歳! 怪奇大作戦/殺人回路

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その昔、コンピュータ=全知全能という時代がありました。単なる計算機という枠を超えて自我に目覚め、未来を予見し、支配欲と生存欲求を持ち…。

1970年の「地球爆破作戦」、72年のルパン三世/先手必勝コンピュータ作戦」、77年の「デモンシード」等々。

HAL9000木星軌道航行中にストレスによる精神疾患でテンパって、ディスカバリー号乗組員皆殺しを画策した翌年、日本ではこんなドラマが。

 

怪奇大作戦/第20話・殺人回路」

(1969年1月26日放送/福田純監督)


コンピュータを使った完全犯罪ものなのですが、使用するコンピュータが凄い。

融資先企業の倒産を日付まで正確に割り出し、専用電話で会話する事も可能。

ここに特殊なプログラム(パンチカード!)を読み込ませると、油絵の中のダイアナ(ギリシャ神話の狩猟の女神アルテミスのローマ名・・の英語読み)が立体化して抜け出し、持っている弓で相手を射殺す!!!

凄い! 一体どんなプログラムなんだ?!

移動する3Dホログラフまでは許すとして、ホログラフでどうやって相手を射殺すのでしょう。矢は打ち込まれた後消え去るので、電気ショックとかかもしれません。

で、油絵に見えたのは実はCRTディスプレイで・・ってちょっと待て。

CRTってのは要するにブラウン管の事で、それ自体にはタネも仕掛けもないぞ。

まあ、当時のコンピュータに対する期待と恐怖が綯交ぜになったエピソードな訳ですが、そこいら辺は全部目をつむっても構わないくらい、ディスプレイから抜け出すダイアナ(キャシー・ホーラン←ギララやガンマー第3号やゴケミドロや昆虫大戦争なんかにも出ている)は魅力的ではありました。

※参考:「昆虫大戦争」→2008年5月6日
    「侵略SFだったのか! 吸血鬼ゴケミドロ
     →2008年7月24日

    「ガンマー第3号/宇宙大作戦」→2010年10月11日
    「桜井浩子万歳! 怪奇大作戦/恐怖の電話」
     →2011年5月15日