デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

楽器の無い“けいおん”。 Aチャンネル

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るん、トオル、ユー子、ナギ。天然ドジっ娘のるんが放つボケに周りが突っ込む、を基本に、4人の女子高生の日常を描いた“何も起こらない”学園アニメ。

「Aチャンネル」(2011年4月-6月/小野学監督)

出来事と言えば、雨に濡れる、風呂に入る、忘れ物を取りに戻る、海で遊ぶ、夏祭りに行って花火を見る、猫を拾う、カラオケで歌う、お菓子を作る、etc

見事です。何も起こらないという事に関しては「サザエさん」をぶっちぎりで凌駕しています。

悩みと言えば、ナギの「痩せたい」とトオルの「太りたい」くらい。

事件も葛藤も乗り越えるハードルもない日常は正に楽器を捨てた「けいおん」。

キャラ造型も「けいおん」と重なるところが多く、特にユー子の黒髪、長身、ナイスバディ、極度の怖がりという設定は澪と丸被り。

ユー子の方が関西弁という以外、ほとんど同一人物です(因みに中の人は「けいおん」ムギの寿美菜子さん)。

るんの天然ボケっぷりも唯と被りますし、パラレルワールドなんじゃないかと思えるほど。

舞台は女子高ではなく共学ですが、るんの周りにいつも男子生徒がいるという“風景”以上の意味はありません(勿論、恋愛沙汰など気配も見せません)。

サブキャラでは、るんのおでこに一目惚れする“おでこフェチ”の養護教諭・佐藤と無気力満開やる気ゼロの女性体育教師・鎌手がいい感じでした。

ほけーっと観るには最適のアニメです。

※写真二段目左が唯、右がるん。三段目は右が澪、左がユー子。