8mmという単語から“8mmビデオ”を想起する人ですら数少ないであろう昨今、“8mmフィルム”を覚えている人がどれくらいいるのでしょうか。
1カセット3分20秒。モニターチェックも撮り直しも効かない一発勝負。物理的に切って繋ぐアナクロな編集。
それは最早郷愁の世界の落し物。
「OVAとある科学の超電磁砲♯EX・御坂さんはいま注目の的ですから[のOP]」(長井龍雪演出)
本編演出は高島大輔(長井が絵コンテ)ですが、OPはコンテ・演出共に長井。
御坂、白井、初春、佐天らが撮影した8mm映像(ちゃんとフィルム・ノイズが入っている)。
ポーズをキメたり、隠し撮ったり、制服交換したり、コスプレしたり(全員で初春のカチューシャ付けたり、佐天がスカートの下に短パン履いたり)、踊ったり…。
台詞なんかなくとも画面から「キャッキャウフフ」な声が溢れてきます。
途中、御坂がビューアーを使って画面確認している(編集ポイントを探している)カットが挿入され、更なる郷愁の深みへ…。
これって同じ長井監督による「あの夏で待ってる」のセルフ・オマージュなんですね。
スプライサー使ってフィルム繋いでいるカットがあれば完璧でした。
本編の方は「レベルアッパー事件」と「ポルターガイスト事件」の中間に位置するオリジナル・エピソード。
都市伝説“誰かが見ている”の真相とは…。
TVエピ1本強の尺ですが綺麗にまとまっているので、これはこれでシリーズ化して欲しいと思います。