ううむ。流石にこれは擁護できない…。
どういう思考経緯を辿ると、このような完成形態に行きつくのか。実に興味深いので、出来る事なら石原立也監督を居酒屋で小一時間問い詰めてみたい。そんな心境です。
「小鳥遊六花・改 ~劇場版 中二病でも恋がしたい~」(2013年/石原立也監督)
冒頭にLITEの新作。WEB配信されていた番外編の新作をありがたがれと言われてもなあ。
LITEのED、くびれって何?な三頭身六花のカーニバルは問答無用で可愛いですが、劇場版の冒頭(本編OPは別にある)を飾る曲としてはどうなんでしょ?
ここから本編新作パート。気合の入った作画だとは思いますが、「男はつらいよ」お約束の巻頭夢オチ。これまたお話の本筋とは関係無し。
んで、ここから、TV版の総集編に入るのですが、これがもう本当に酷い…。
六花の回想という形でTV版を振り返る、と言うと聞こえはいいですが、要するに勇太単独のシーンを削っただけ(の割には明らかに六花不在のシーンも混在。流石、邪王真眼)。
しかも、お話のキモになる部分は根こそぎカット。
六花が中二病になった理由も不可視境界線を探している理由も邪王真眼を捨てた理由も全部無し(一見さんお断り)。
全く繋がらないシーンとシーンをキマイラのように継ぎ接ぎしただけ(くみん先輩はいきなり登場、森夏は説明無しに勇太家を家探し)。
せめてTV本編では語られなかった六花の心情とか撮り足してくれよ…。
総集編というのは編集する愉しみがあって初めて成しうるものだと思うのですが、ビタ一文やる気を出せないような大人の事情があったのでしょうか。
かつて、エヴァTVシリーズを2時間に再編集した恥ずかしい過去を持つ身としては、このやっつけ仕事には到底納得がいきません。
終盤数分の新作カットを観て初めて「ああ、TV2期の番宣だったんだ」と気づくのですが、だったら深夜のTV放送でいいだろ。
全編再レコーディングしていますが、絶対オリジナルの方が出来良いです。
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