デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

切なさガントレット。 中二病でも恋がしたい!戀♯10

イメージ 1BS11の放送順延の煽りで完全に周回遅れになってしまいました。

前回、無責任に“頑張れ、七宮”とか言ってしまいましたが、こんなにも切ない展開になってしまうとは。

中二病でも恋がしたい!戀/第10話・真夏の夜の…雨と鞭 (Gauntlet of rain)」
(2014年3月18日BS11放送/武本康弘演出)

ガントレット・オブ・レイン…雨の鞭なんてもんじゃありません。雨タコ殴りです。

勇太を想って悶々とする七宮。邪念は払っても払っても。

中学時代、通り雨を勇太のマントの中に入ってやり過ごした思い出。

海の家に集まった時にひと目で七宮の“想い”を感じ取った十花は、丹生谷らに後を託してイタリアに帰国(とは言わないか)。

おせっかいおばさん丹生谷の誘導尋問であっさり完落ちする七宮。

ベランダから勇太と六花のツーショットを覗き見る…頬から剥がれ落ちたハートマークは押し付けても力無く…。

夏祭りの夜、全てを振り切るための大勝負に出た七宮。

偶然の雨。林の祠で二人きり。勇太の口から六花に対するラブラブなリア充トークを聞くことで、全てに諦めをつけようというショック・トリートメント。

「したの? キスとか…」

「まだ。でも手は繋いだからな。七宮のおかげで鼻ポチもしたし…」

「邪王真眼のこと、好き?」

「ああ、好きだよ(どんなところが?)…色々あるけど、まあ、全部かな」

「ぐあ! い、今のは凄かったよ…さすが強力だよ、クリティカル出たよ」

そこに六花から勇太に救助依頼メールが。

「あいつ、こんな時に限って傘持ってきてないのかよ…」

上着をマント代わりに祠を飛び出す勇太。かつてはその中に入っていたのは自分なのに。今はそこに自分の居場所はない。

それでも泣かなかった。堪えた。吹っ切った。私の勝ちだ!

そこに戻ってきた勇太。手には七宮のための傘が…。

「ずるいよ、その不意打ちは卑怯だよ…こんなの駄目だよ…駄目だよ」

我慢も涙腺も決壊して滂沱の涙を流しその場から逃げ去る七宮。その優しさは残酷だぞ、勇太。

できれば、この展開を中盤でやって欲しかった。勇太と六花が“出来上がってしまった”後では、最早当て馬の役目すら果たせない。ただただ切ないだけです。

これだけの質量を持った切なさは「涼宮ハルヒの消失」の長門有希以来かもしれません。

負けるな七宮。あと2回。もう六花は放っておいていいから、何とか七宮に救済を。

※参考:「切な過ぎるぞ、長門! 涼宮ハルヒの消失」→2013年1月3日