大名行列にも臆さず突っ込んでいく浪士組(左)と寝返り宣言をする清河(右)
この心変わりに得心いかない(普通いかないよな)芹沢鴨の一派が離脱。
“清河幕府を立ち上げる”とまで豪語した清河の本心はどこにあったのでしょう。
本作は清河を主役に据えながら、その心情には決して寄り添いません。その行動を追えば追うほど謎。
板倉勝静(小沢栄太郎)同様、「奇妙なり、八郎」と呟くしかありません。
それでもお話が破綻していないのはひとえに丹波の存在感故。
何を考えているのか分からない、という属性をキャラとして自然に馴染ませているので、そこに疑問の目が行かないのです(だって丹波だし、で納得してしまう)。
清河暗殺の実行犯・佐々木只三郎に木村功。頬がコケ、双眼だけが大きく光っている不気味さが暗殺者の偏執さを際立たせています。
清河の野望の行く末は…。