『あるべき姿など知った事か、と開き直ってしまうのよ。
独りよがりの自己満足? オナニー作品? 知ったことじゃないわね。
私は私がやりたいものをやりたいようにやらせてもらうわ。
私にとって同人は自己満足趣味100%を叩きつける場なの。
オナニー作品がつまらないと言うのなら、超凄いオナニーを見せつけてやるだけの事よ!』
なんと清々しい、そして痛々しい宣言でしょう。しかし、オタクの決意表明はこれくらい恥ずかしくなければ耳を傾ける価値がありません。
(2011年2月-5月配信/神戸洋行監督)
本来は、ギャルゲーにずっ嵌っている女子高生・高坂桐乃(こうさかきりの)とその兄・京介が主役ですが、この兄妹(と言うか妹)に関してはどーでもいいです。
加えて桐乃は、容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能、売れっ子モデルで金に不自由無し、のみならず文才もあって手慰みに書いた小説がアニメ化されるなど人生バラ色。
そんな奴が、ちょっと人に言えないオタク趣味があるからって、それが何だと言うのですか? そもそもオタク趣味を恥じている時点で“向こう側”の人間です。
小柄、黒髪ストレートロング(前髪パッツン)、ゴスロリファッションに身を包んだ中二病。対戦型格闘ゲームでは世界大会で上位入賞する腕を持ちながら、人見知りが激しく人付き合いが下手(ついタカビーな物言いをしてしまう)で学校ではいつもぼっち。家は質素な純和風で、妹の世話を焼く面倒見の良い姉。
こんな後輩が懐いて来ちゃった日にゃあーた…。
ここに黒猫と桐乃の仲をとりもった(WEBサイト「オタクっ娘あつまれー」の管理人)沙織・バジーナ、ゲーム研究会で出会った飛びっきりの腐女子・赤城瀬菜らが加わってぶつかり合いながらも徐々に周りとの距離感が計れるように。
特に京介との関係が実に良い感じ。
いやあ、桐乃がいないだけで、世界がこうも平和になるとは…。
残念ながら15話で桐乃は帰国してきてしまいますが、13-14話の雰囲気がずっと続けば良いと本気で思ってしまいました。
『血の繋がった妹なんかいらない』