『無理をしないで』
『無理を絞り出してもまるで足りない』
『どうしてそんなに頑張るんですの?』
『決まってる。何もかもが足りてないから
何のために生きるのか。
すべてはあの夜に思ってしまった自分への贖罪のため』
『ああ…やっと折れてくれた…』
姉より優れた妹。しかし、真実は真逆。神童と呼ばれた姉・ラム。ひとつとして姉に及ばない妹・レムの贖罪。
全てはラムが角を失くしたあの夜から。
「Re:ゼロから始める異世界生活/第11話・レム」
鬼族にとって忌み子である双子は生まれたらすぐに間引かれるのが習わし。しかし、ラムとレムは生かされた。姉・ラムの鬼離れした能力によって。
二人の過去が明らかになることで、これまでの台詞の意味する所が大きく異なってきます。
『何をやらしてもラムよりレムの方がずっと上。でもラムはあの子の姉さまだもの。その立場だけは絶対に揺るがない』(第10話より)
第6話、スバルがラムに「泣いた赤鬼」の話をした時も。
『青鬼の自己犠牲はすげぇかっこいいけど、すげぇ報われなくて馬鹿だ。俺は頑張った分だけ報われたいと思うタイプだし』
『赤鬼は本気で人間と仲良くしたいと思ったんなら、角でも折って人里へおりればよかったのよ。青鬼が見ていられなくなる前に身を切るべきだった』
スバルの命を救うため、魔獣の群れに単身飛び込んだ青(髪)鬼・レム。そのレムを『お前は馬鹿だ!』と叱るスバル。
『俺の故郷には「三人寄らば文殊の知恵」って言葉がある。
文殊って何だ…?あぁいいや、
ひとりで考えるより三人集まった方が矢が折れ難いみたいな話だ。
ひとりで考えるんじゃなく、色々と周りを頼れって話だ!』
『そんな誰もが笑って、誰もが望む最高なハッピーエンドってやつを!今まで待ち焦がれてたんだろ、こんな展開を!何のためにここまで歯を食いしばってきたんだ!てめえのその手で、たった1人の女の子を助けてみせるって誓ったんじゃねぇのかよ!』
上条先生のお説教が天(そら)から降ってきそうです。
そして迎えた大団円。
『スバルくん! スバルくん! スバルくん!』
目覚めると手をとってくれているヒロインがいる、というのも「とある」パターン。
『レムはラムの劣化代替品』と言うレムに対して『レムの代わりなんていない』と言うスバル。ここもミサカ妹に『お前は世界でたった1人しかいねぇだろうが!』と言い放った上条先生がダブります。
にしてもレムの笑顔。値千金ですね。待った甲斐がありました。
レム、正ヒロイン昇格か、と思わせてエンディングで正妻エミリア降臨。出番2分でさらうさらう。
これでめでたくダブル・ヒロイン制になりました。来週からの新展開、楽しみです。