デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

オートマチック・リボルバー! ゴートゥーヘル

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ぶっちゃけ代表作と呼べるものは1本しかないのに、その名前を聞くとつい観てしまう…そんな監督さんですラッセル・マルケイ
 
「ゴートゥーヘル」
2009年/ラッセル・マルケイ監督)
 
時代は現代ですが佇まいは50年代ギャングもの。その世界ではちょいと知られた私立探偵マローン(トーマス・ジェーン)。
 
今日の仕事はホテルに出向いて鞄を受け取る、たったそれだけの簡単な仕事のはずでしたが、何故か銃弾雨あられ
 
狭い廊下と階段で繰り広げられる大銃撃戦はテンポ良く掴みはOK(時代が違うとは言え、こういうのを見てしまうと「殺人遊戯」とかのショボさが際立ってちと辛い)。
 
続くクラシックカーによる追激戦も見応え有り。


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マローンのモノローグ、真っ赤なドレスの女、夜の移動遊園地など記号的小道具を程よく散らしてハードボイルドの体裁を整えています。


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中華なナイフ使いとか炎だけが友達のサイコ君など敵役もキャラ立ち抜群。
 
マローンが撃たれる度に老人ホームの母親(←処置術を心得ている)の所に行く(そして、ホーム中に悲鳴が響き渡る)のが笑えます(因みに母の名前はグロリア。ついでに親子でアル中)。
 
『ったくこの子は撃たれなけりゃ顔も見せてくれないんだから』
 
壁やら廊下やらへの献血と引き換えに手に入れた鞄の中に入っていたものは…というお話よりも私の目を引いたのは、マローンの得物マテバ 6 ウニカ MATEBA Model-6 Unica


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マテバと言えば「攻殻機動隊」トグサの愛用銃ですが、あれはマテバ2006Mをベースにした架空モデル。ウニカのひとつ前の世代の銃です。
 
マテバはバレルがシリンダーの一番下に位置する(銃身の跳ね上がりを抑えるために弾倉の一番下の弾を発射する)特殊構造が最大の特徴ですが、ウニカは更に特殊。
 
何とオートマチックの機構を備えているのです!


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初弾はダブルアクションで発射しますが、その反動でバレルからシリンダーまでが1.5cmほど後退することによって、シリンダーが回転しながら、ハンマーがコッキングされる仕組みになっており、次弾からはシングルアクションで発射できるという優れもの(人呼んでオートマチック・リボルバー)。
 
中々映画でお目にかかる事の少ない銃(製造期間は1997-2005年)なので、ちょっと嬉しかったです。

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