What is a bee’s favorite movie?
(ハチの好きな映画って何だと思う?)
答は「Stinging in the rain」。う~ん、訳しにくい(雨に刺されれば?)。
と、字幕担当者も思ったようで、字幕では「B級作品さ」に変更。苦し紛れにしてはBとbeeを引っ掛けた高等(?)な駄洒落で、むしろこっちの方があっているくらい。
因みにこのあとの台詞は「I mean, I know it’s a dad joke(dad jokeなのは分かってるよ)」。
dad joke…お父さんのジョーク…オヤジギャグ!
言葉の発想って実はどこかで通底しているものなのですね。
で、お話はこんな寒いジョークのひとつもひり出さないとやってられない状況に追い込まれた男女の試練。
「スタング」
(2015年/ベニ・ディーツ監督)
パーティ会場を襲う蜂の群れ…と言うと「スウォーム」とか「キラー・ビー」あたりを連想しますが、ストレートなパニック映画ではありません。
蜂の巣は地面の中。地中に巣を作るのはオオスズメバチですが、こいつがデカい。余裕で15cm以上あります(成長ホルモンをブレンドした肥料が原因)。
こんなのが飛んでくるだけで十分恐怖なはずですが、どういう訳か皆躊躇なくこいつを手で叩き潰しています。いやあ、タランチュラくらいの大きさの昆虫を素手で叩いたりしないだろ、普通。
更に! こいつに刺されると何故か人間が蜂化(嘘ぉ!)。
腹を破ってメキメキと脚が、口を裂いて手が! 物体Xか、君らは。
ワシも若い頃は殺人魚とか未来ロボットとか異星人とか魔道士とかと戦ったものよ。
クライマックスにはエイリアン・クイーンのような女王蜂(←本末転倒な表現だ)も登場して華を添えてくれます。蜂が登場するまでの23分がちとタルいですが、ちょっと捻った昆虫パニックとしては良く出来ていると思います。
にしても国内版DVDのジャケに書かれた宣伝文句、
「ぎゃあぁぁぁぁ 痛ってえぇぇぇぇぇ!」
久しぶりに最低のキャッチ・コピーを拝ませて頂きました。ありがとうございます。