以前ご紹介した「シャドウ・チェイサー」に続く“恐ろしやロシア”第2弾。
「ミラーズ/呪怨鏡」
(2015年/スヴィヤトスラフ・ポドガイエフスキー監督)
戯れに召還儀式なんぞやったらエライ奴がやってきて大騒ぎ、という奴です。
鏡の前で呪文を3回。鏡の前が「キャンディマン」、3回が「ビートルジュース」ですね。
邦題のネタになったと思われる「ミラーズ」「オキュラス/怨霊鏡」の鏡と違うのは、特定の鏡ではないということ。
ひとたび召還したら、鏡(光を反射するもの全般)がある所から現れ、まずはお印に相手の頭を散髪してくれます(サービス満点)。
呪いを解くための右往左往や、この事象を独自に研究しているアドバイザーの登場は「ファイナル・デスティネーション」シリーズ(特に2作目「デッドコースター」)や「リング」に代表される鉄板のお約束。
関係者が次々怪死。
終盤は何故かそこまでの設定全部うっちゃって「エクソシスト」路線まっしぐら(リーガンお久しぶり)。
色々やりたいのは分かりますが、脈絡なさすぎ、辻褄合わなすぎ。背景説明不足の上に恐怖演出も凡庸となると良いところ無しです。
ただ、寒々とした景色の中で無機質の象徴のようにそびえる集合住宅を俯瞰で捉えたショットはロシアの閉塞感をいい感じに切り取っていて良かったです。
客から預かった修理車を私用で乗り回し続けたお父さんは絶対クビになっていると思うのですが、どうだったんでしょ、その辺り。