『小説…書いてみよう』
《まるで天啓のように唐突にそう思った。
根拠なんてなにもないけど…今なら書けるという確信があった。
妹への愛や幻想を、痛々しい失敗を、苛立ちや劣等感を、
主人公になりたいという渇望を、
あらゆる理不尽を叩き潰す圧倒的な希望を、
自分の全てを、小説にぶつけようと思った》
『見てろよ世界。僕が…俺が主人公だ!』
この最後の台詞がOPにシンクロ。巧い!
でも本当に巧かったのはOPのラスト。
いつもなら満身創痍の主人公をヒロイン全員で出迎えるのですが、今回に限り待っていたのは可児那由多ただひとり。
こういう演出させると大沼心は本当に(あざといくらいに)巧い。
「妹さえいればいい。/第12話・妹さえいればいい?」
中学時代にへし折られた姉萌えの心。反動から生まれた妹への執着。その執着が書かせた処女小説。
コスプレサービスまで! こんなお姉さんいたら惚れるに決まっちょるじゃろ。
≪あらゆる理不尽を叩き潰す圧倒的な希望≫の所で目頭熱くなりました。
目覚めれば那由多の膝枕。
『にゃははは…良い夢みれましたか?』『ああ』
『どんな夢ですか?』『昔の女の夢』
『ふにゃ!?』『嘘だよ。俺がまだ…俺になる前の夢だ』
最終回なのでもちっと個々の関係に進展がみられるかと思いましたが、普通の日常話で〆となりました。
それでも、編集者への道を踏み出した京、妹であることを告白すべきか悶々とする千尋などすこしずつ景色は変わってきています。
『編集社に興味があるんですか?』『はい』
『そうですか…ではウチでバイトしてみますか』『…はい!』
是非、2期を。
←ランキング投票です。よろしければワンポチを。