エイリアンの涎が強酸なら、俺達の涎はマグマだぜ。
火山の噴火と共にボルケーノ・ゾンビがこんにちは。
「バーニング・デッド」
(2015年/レネ・ペレス監督)
名前貸して顔出ししてあっという間にいなくなるダニー・トレホやり逃げ企画。これまで観たものは一応ストーリーに絡んで見せ場と言えなくも無い場面を作っておりましたが、今回は本当にやり逃げ。
子供たちにお話を聞かせるチェロキーの爺さん役。総登場時間9分。
まあ、焚き火の前で子供達にお話をするという導入部はカーペンターも「ザ・フォッグ」でやってますし、いいんですけどね。
1846年。シエラネバダ山脈が大噴火。多くの人々が溶岩にのまれ死亡。
時は流れて現在。再びこの山に大噴火の予兆が。
噴火するのしないのというどーでもいい悶着は綺麗にスルー。避難デフォルトで物語スタート。
山の中に独りで暮らし、避難を拒んでいる頑固爺を娘と孫娘が説得に行ったら目の前で大噴火ってまんま「ダンテズ・ピーク」。
CGはまあ、こんなもんです。
違うのは火山弾が激突した地面から150年以上前に溶岩にのまれた人たちが燃え盛る死者“ボルケーノ・ゾンビ”になってふ~らふら。
火山+ゾンビというアイデアは面白かったのですが、見事にダダ滑り。
安~いディザスター・パニックものと安~いゾンビものが合体してもの凄~く安いホラーが完成いたしました。
驚いたのは監視塔にいたおっさん。火山弾の直撃を喰らうのですが、そのまま火山弾に押し出される格好で監視塔の反対側に抜け、監視塔は無傷という、いやあ、角度的にありえないと思うのですが…。
これで監視塔無傷って…。
ゴア描写はそれなりに頑張ってはいましたが、まあ、頑張ったね、な微笑ましさ漂うレベルのチープなもの。
火山ゾンビは一種のオカルト・ゾンビなので、ある条件が発動すると消えてしまうのですが、その説明が超テキトーかつ一瞬。ぼーっとしているとオチが理解できず大混乱。
トレホもエコノミーなやっつけ仕事は少し控えるように。