『見せてくださいまし。世界を書き換えようという愚かで無謀な行いを、神がどこまで許すのか』
やはり後半の主役は狂三。正邪の理を独自に抱える主人公に寄り添う悪役。
魅力的すぎる。
「デート・ア・ライブⅢ/第8話・闇降る夜の魔」(2019年3月3日深夜BS11放送/則座誠演出)
狂三に接触した折紙の目的は時間遡行。
時間を操る天使・ザフキエルが持つ12の文字盤のひとつ、ユッドベートを使って自分を5年前の8月3日に送ってほしい、と。
イフリートが起こした災厄の際に天使のような精霊(ファントム)に両親を殺された5年前。見つけ出して必ず殺すと誓ったあの日へ。
『5年前に戻ってお父さんとお母さんが死んだという事実をなかったことにする。私はこの力で歴史を変える』
誰も死なない時間軸、シュタインズゲートじゃないですか!
願いを聞き入れ、ユッドベートで折紙を過去へと送った狂三。
その日のその瞬間…いた! ファントム。
『見つけた見つけた見つけた見つけた!ついに見つけた!』
折紙の両親の死に思い当たらないというファントム。しかし、怒りに我を忘れた折紙にその声は届かない。
『あなたには願う間さえ与えない!祈る時間さえ与えない。
何もなさないまま死んでいけ!何も残さないまま消えていけ!
その空虚な心に後悔だけを抱いてこの世から失せろ!』
滅茶苦茶痺れる啖呵です(機会があれば使ってみたい…)。
問答無用の暴走状態となった折紙はメタトロンを使って最大出力の火力を。その一撃は街にも達し…。
眼下は焼野原。その中に折紙を見上げる幼い折紙の姿。
何か「うる星やつら」で面堂が自身の閉所・暗所恐怖症の原因を探ろうと過去に飛んだらトラウマ植え付けたのは自分自身だった、と言うエピソードを思い出しますね(う~ん、我ながら最低の例えだ。←満足)。
元の時間に戻った折紙はショックのあまり反転体(闇落ち暗黒折紙)に。
なす術のない士道の前に現われたのは狂三。
『何のつもりだ…!?』
『そうですわねぇ…あなたたちの言葉で言うなら”さぁ私たちのデートを始めましょう”』
士道にユッドベートを打ち込む狂三。着いた先は5年前。
再び歴史を覆すために。狂三の目的は?
『強いて言えば証明して欲しいのですわ。歴史は人の力で変えられると』
歴史修正は王道。だからこそ盛り上がる。クライマックスらしい展開になってまいりました。