昨日に引き続き、春アニメ前の冬物総括。
猫の擬人化に関するひとつのテストケース。結果は…。
「同居人はひざ、時々、頭のうえ」(鈴木薫監督)
ハルは野良なので生き残り最優先(ごはんの前ではあらゆる思考が停止)。
本作の大きな特徴は「前半:人間目線」「後半:猫目線」という二部構成。
人間から見ると理解不能な猫の行動にも実はちゃんとした理由があった、という事件編・解決編な関係(スバルがミステリー作家という所にも引っかけているのでしょう)。
一見、斬新な構成ですが、これが結構クセモノ。
前半の展開を一旦巻き戻す形になるので、後半はお話自体の進展がないんですね。
前半のハルはニャーニャー言っているだけですが、後半は思考し喋ります。
『この子(スバル)は私が守るのよ!』という保護者意識が行動基盤なのですが、これがちょっとウザイ。
最終回で、台風で取材旅行から戻れなくなったスバルを心配するハル。
「あー、これって絶対、嵐の中飛び出して行って大迷惑って展開だよなー」っと思っていたら案の定その通り(「あの子は私が守らなくっちゃ!」)。
まあ予定調和な大団円なのですが、別にそういうサスペンスを観たい訳じゃないんだよなぁ。
何より唯一の女性キャラである押守(おおかみ)なな(ペットショップ店員。三日月のファン)との恋愛がビタ一文進展しない(いや元々恋愛要員じゃないのかもしれませんが)のが大不満。
スバル=三日月と分かった後、当然なんらかの展開があるものと思っていたのに。
面倒見がいいにも程がある幼馴染・矢坂大翔(やさか ひろと)の妹・渚↑(17歳。スバルに淡い恋心を抱いている)も顔見世程度ですぐ退場。
他人を避け続けていたので、女性に対してどう接すればいいか分からないドギマギ感も楽しいですが、そんなものは最初だけで十分です。
猫モノ、ということで一応全話視聴しつつ録画もしておりましたが、結局全部消してしまいました。
やはり猫は点景として存在し、人は恋をしなければなりません。
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