『飛行機の時といい、波酔いといい、私の三半規管、駄目かもしんない』
“ひか姉”こと宮内ひかげ。東京の高校に通っている関係で、本編では脇キャラに甘んじておりますが、ここでは裏主役と言っていい存在感を見せつけております。
デパートの福引きで特賞・沖縄旅行を引き当てた“兄ちゃん”こと越谷卓。
ご招待は4名様ですが、なんやかんやで主要メンバー全員で沖縄へ(事実上の修学旅行&OG旅行)。
旅行モノはどうしても観光ガイドになりがちで、現地ゲストキャラを絡ませる事で何とかドラマとして成立させることが多いように思います。
本作もその例に漏れず、レギュラーキャラの見せ場はあまり多くはありません。
ただ一人、宮内ひかげを除いて。
れんげの前では「沖縄とか別に行きたくないし」とか強がっていましたが、れんげがいなくなった途端、宙を舞い華麗なる土下座を披露。
『行きたい!行きたい!行きたい!行きたい!お願いします!お願いします!連れてってください!沖縄!沖縄!』
飛行機に乗れば気圧の変化にやられて耳がお陀仏。ノリノリでシュノーケリングに行けば波酔いでデス&リバース。
部屋割りでは何故か一人だけベッドではなく床ふとん。
『って何で私だけ床なんだよ!』
何気に摘まんだヤドカリは天然記念物のオカヤドカリ。
『うわあ、ひか姉、天然記念物、生け捕っちゃってる…』
『え、なに駄目なの? これ、私、逮捕されちゃうのかい?』
帰り際には『帰りたくない』と泣きだす夏海の横でもらい泣き。
『泣いてねえし!』
もうあちこち立てるの面倒だから全部ひかげに振っちまえ、という談合がスタッフの間であったのでは?と疑う程にひかげ推し(いや原作通りなんですけどね)。
ひかげファン(いるよね?)は買いです。
因みに本作のプロローグに相当するのがコミックス7巻同梱OVA「第13話・沖縄へ行くことになった」。
飛行機が離陸する所で終わるという超寸止めプレイでしたが、ようやく話が繋がりました。