『全ての生き物を大事にせねばならん。しかし、例外はある。警察、政府に雇われる者、銀行員、高利貸、そして金の力で庶民を食い物にする者だ。連中から盗むことは許される。だが忘れるな。多くを望むことは危険だ。人は自分が愛せる以上のものを所有できない』
北限の地、シベリアの掟。ワンス・アポン・ア・タイム・イン・シベリア。
「ゴッド・オブ・バイオレンス シベリアの狼たち」
(2013年/ガブリエレ・サルヴァトレス監督)
旧ソ連時代に行われた多民族犯罪集団の強制移住。移住先である南西地区は瞬く間にスラム化し、派閥ごとに分割統治されましたが、ここで最も恐れられたのがシベリア人。
『聖母マリアよ、誠実なる犯罪者が犯した罪をお許しください』
祈りを捧げる祭壇のマリア像が二丁拳銃!!(両手の甲には刺青!) なるほど、シベリアの地に棲みたもう神はゴッド・オブ・バイオレンスです。
厳格な長、クジア(ジョン・マルコヴィッチ!)にシベリアンとしての生き方を教わりながら育ったクジアとガガーリン。
傍らには親友のメル(デブ)、ヴィタリック(メガネ)。
しかし、10年後、クジアとガガーリンの生き方には大きな隔たりが…。
人によっては「スタンド・バイ・ミー」を重ねるかもしれません。
幼少期と青年期いずれの役者もお上手(雰囲気がほど良く似ているのもいい)。ただ、マルコヴィッチの存在感がデカ過ぎて周りが霞んじゃってるのがちょっと残念でした。
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