『あなたたち、人を…人を殺したことある?』
前回レーナの重い引き。こりゃ次回はシリアス回か?という不安を裏付けるようにOP無し。「♪わっほーわっはー」とはトーンが違うという事か。果たして…。
「私、能力は平均値でって言ったよね!/第5章・みんなの昔話って言ったよね!」(2011年11月4日深夜BS11放送/久保山英一演出)
何とメンバー全員(当然マイル含む)の過去話を一気に片付ける高密度圧縮展開。
まずはレーナ。
10歳の時、父を盗賊に殺され、自身も売り飛ばされそうになった所をハンターパーティ“赤き稲妻”に助けられ、そのまま仲間に。
レーナに魔法の手ほどきをしてくれた泣きボクロのお姉さま、最近どこかで見たような…と思ったら「ダンベル何キロ持てる?」の立花先生ですね。
左:赤き稲妻のお姉さん。 右:立花先生。
家族と言っていい仲間に囲まれて14歳になったある日、商人の護衛任務中、大人数の盗賊の襲撃を受けた上に依頼主に裏切られて仲間全員を失うことに。
この時の激しい怒りが攻撃魔法を呼び覚まし、盗賊の頭と悪徳商人を紅蓮の炎で焼き尽くした…。
この重たいにも程がある話を聞いたマイルとポーリンの反応は『へえ』(ただ一人メーヴィスだけが号泣)。
この3人のリアクション演出巧いわ。軽く流せるのはより過酷な過去を背負っているから。
ポーリンは商人の娘として育ちましたが、番頭の差し金で父を殺され、偽の証書で店を奪われ、更に母を愛人に娶られるという屈辱を味わい、母と共に復讐を誓うというもうこれだけで1クール作れちゃいそうな因縁持ち。
ここで何の苦悩も葛藤もないメーヴィスの薄~い過去を挟んで真打ちマイル。
アスカム子爵家の娘として生を受け(正確には転生し)たが、入り婿の父が祖父と母親を殺し、後妻とその連れ子と共に子爵家を簒奪。
中間は平均値ではない。
この頃、マイルはナノマシンと出会い、自身の能力に目覚めます。
『溶鉱炉に落とさなきゃ倒せないような怖い形もちょっと…そうだ、ゲットだぜ!の子の横にいる黄色いのとか』
形の無いナノマシンをキャラ化するために105回の変身を要求。
マイルは後妻と義妹からシンデレラのような迫害を受け、追い出されるように全寮制のエクランド学園へ。
今度こそ静かに暮らすはずが、うっかり能力を発揮して悪目立ち。
ここで出会ったのが、初の友となるマルセラ。ああ2話の『♪聞いてマルセリーナ』のねんどろいどの子はこの子だったのか。
更にデカいやらかし(大名行列の前に転がり出て無礼討ちになりそうになった子供を助けるために女神を装って大騒ぎ)で夜逃げ。今日に至る。
重たい話を更に重たい話で上書きした挙句、最後にはギャグにしてしまう剛腕演出。
まさかこれだけの情報を1話で消化してしまうとは…。
いや実に正しい選択であったと思います。
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★本日11月9日は「ベルリンの壁崩壊の日」
崩壊前ですが、ベルリンの壁と言えばこれでしょう。
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★本日のテレビ放送【12:00~/14:00~BSフジ】
豪儀にもシリーズ2本連続放送。