情報が錯綜していた「ジーパーズ・クリーパーズ3」。
知らないうちに公開されて(2018.10)、ソフト化されて(2019.04)、アマゾン・プライムで視聴できるようになっていました。
タイトルは「3」ではなく、
「リターン・オブ・ジーパーズ・クリーパーズ」
(2017年/ヴィクター・サルバ監督)
売り文句は“第1作で主人公を演じたジーナ・フィリップスがシリーズに復活!”。
ここまでで既に嘘まみれ(笑)。
時系列的には「3」ではなく「1.5」。つまり、1作目の後日談であり、2作目「ヒューマン・キャッチャー」の前日譚です。
この時点で「リターン」じゃないですよね。
ジーナ・フィリップス、確かに出ていますよ。ラストカットに一瞬。
ジーナに「俺たたエンド」を宣言させて4作目に繋ぐ腹のようですが、ううむ。
お話は1作目終了直後(人喰い祭り21日目の夜辺り)。死体満載のトラックが発見されたところから。
事情を知らない地元警察を尻目に保安官率いるクリーパーズ被害者の会で設立された自警団が大暴れ…してくれれば良かったのですが、とても空飛ぶ匂いフェチ魔人に対抗できる戦力とは思えず…。
保安官は「ロッキー」にも出ていたスタン・ショウ。やたら演技が熱くて観ていて寒い。
斬り落とされたクリーパーの腕と“恋人繋ぎ”をすると何か彼の正体に迫るビジョンが見えるらしいのですが、それが何かは語られず終い。
教えてくれ、一体何が分かったんだ!?
タネ明かしは4作目でって事らしいのですが、3作目で明かされる新事実がひとつもないので「舐めとんのか」感満開。
良かったのはヒロインのグランマ役で出ていたメグ・フォスター(「ゼイリブ」!)とクリーパーのトラック。
メグさんは「ロード・オブ・セイラム」(2012年)から更に魔女感マシマシで“いい感じ”。
クリーパーの武装トラックは本作の見どころ一番(いや二番とかないんですけどね)。
車全体がブービートラップ。
うっかり乗ろうとすると全身串刺し。うっかり降りようとしても全身串刺し。
排気口からはワイヤー巻き取り型の槍が飛び出し、更に自動追尾機能付きの地雷まで。
何が凄いって相手の攻撃を全てそのまま反転させるベクトル操作機能。走るアクセラレータです。
ここから先は一方通行だ!
最後にあれこれ辻褄合わせをして2作目同様23年後に話が飛んで4作目へ続く。
続編作る気満々ですが、どうしたものか。
このグダグダ感、ちょっと「ファンタズム」シリーズと似ているのですが、より近しいのは「ヒルズ・ハブ・アイズ2」だと思います。
★ご参考
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★本日のTV放送【27:15~テレビ東京/サタ☆シネ】