『やれるもんならやってみろ。下向いて生きるぐれえなら上向いて死んでやろわ』
「CONFLICT ~最大の抗争~ 第二章 終結編」観た後、第三章に駒を進めるか、キャラ立ち一番だった織田征仁(的場浩司)の外伝に行くか悩みましたが、結果オーライ大正解。
妥協も躊躇も憐憫もない(しかし、義と筋は重んじる)本物の狂犬がそこにいました。
「CONFLICT ~最大の抗争~ 外伝 織田征仁 第一章/第二章」(2019年/藤原健一監督)
1作目に「第一章」の表記はありませんが、第二章と区別がつかなくなるので便宜上、1作目を「第一章」と表記しました。
時間軸は本編「CONFLICT ~最大の抗争~」のちょっと前。所謂《プリクエル》って奴です。
本編では、天道会若頭となっていた鷲尾(小沢仁志)、冒頭で拷問死してしまう舎弟頭・兵藤(渡辺裕之)、足を洗ってホルモン屋の親父になった最高相談役・河島(六平直政)、大東亜団に寝返った若頭補佐の柴崎(永倉大輔)らが天道会という同じ釜の飯を喰っていた時代のお話。
引退を表明しながら、裏でハングレを束ねている三頭会と結託して(組長収監中の)天道会乗っ取りを画策している若頭・近藤(片桐竜次)の暗躍と、その捨て駒として利用される天道会の若頭補佐(織田組組長)・織田慶次(宅麻伸)。
火種は愚連隊組織「織田同志会」を結成して横浜を収めている織田慶次の弟・織田征仁(的場浩司)。
織田同志会は相手構わず、手段選ばず。
大物組織・尽誠会の後ろ盾を笠に着てシマを荒らしに来た地元ヤクザ・神谷組のチンピラは問答無用で焼却(タイトル写真)。
仲介料ピンハネして原発に作業員送り込みをしている奴は頭皮剥離。
その上司(?)は口角拡大の整形手術。
組長は所有店舗とシマ全域の譲り渡しを条件に脚一突きで手打ち。
天道会参入を餌に揺さぶりをかけてきた柴崎の連れはビール瓶で脳天殴打、割れたガラス喰わせてタコ殴りにした挙句、片目抉り取るスプラッター。
『あのなぁ…織田同志会は天道会の傘下じゃねぇんだよ!』
天道会若頭補佐(次期若頭最有力候補)として引くに引けなくなった織田慶次は…。
まあ、織田征仁は本編では鷲尾の事を頭と呼んでいたわけですし、収まる所に収まるのは分かっておりますが、無茶を絵に描いて額に入れて飾らず燃やしたような的場浩司の暴れっぷりは実に清々しく…。
本編では鷲尾が「ガキ(ハングレ)相手に喧嘩なんかできんですよ」なんて大人の余裕ぶっこいている間に被害が拡大していきましたが、織田は一言「潰すぞ」で有言実行。
「的場浩司 俳優生活30周年記念作品」の看板に相応しい役作りであったと思います。
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★本日7月20日はブルース・リー(1940~1973)の命日(黙祷!)
最近では娘シャノンがタランティーノに「もっと父に敬意を!」な異議申し立てをしたりしておりました。死して半世紀近くが経ってもその存在感は薄れることがありません。
いつも心にドラゴンを。