『僕の名前は?(What's my name?)』
『ハン・ソロだ(Han Solo.)』
『チャッキーか?(Did you say Chucky?)』
聞けや!人の話を!(笑)
ふと「それでも町は廻っている」のオーダー伝達(『ひやみっつな』→『は~い、コーヒーみっつ』→『カツカレーみっつな』)を思い出してしまいました。
エンドクレジットで初めて気づきましたが、チャッキーの声当ててるのマーク・ハミルなんですね。
そらハン・ソロじゃ気に入らないわな。
「チャイルド・プレイ」(2019年/ラース・クレヴバーグ監督)
何を撮っても叩かれるリメイク・ホラーですが、これはかなり頑張った方なのではないかと。
オリジナル「チャイルド・プレイ」(1988)のチャッキーは《ブードゥー教の秘術によって凶悪殺人鬼チャールズ・リー・レイの魂を移植された人形》でしたが、今回はこの設定が大幅アップデート。
元になる人形「BUDDI」シリーズは、最初に起動した人間を生涯の親友として認識し、自動学習機能で成長を続け、更に、音声録音・再生機能、スマートフォンからの行動のプログラミング、スマート家電の操作などの多機能を実現する高性能の最新型AIを搭載したハイテク人形。
オカルトから現実踏まえたプチSFに大鉈振るう路線変更。しかし、そんな最新鋭玩具を作っているのはベトナムの蟹工船のような工場なのでした。
一体一体、人が手作り、手設定、手梱包(搾取よ搾取)。
ここを理不尽に解雇された技術者が、置き土産だとばかりに全制御機能を解除した爆弾1体を混ぜて出荷(本人は直後に工場から飛び降り自殺)。
この1体が巡り巡ってシングルマザー(最低な彼氏持ち)カレンの一人息子アンディのもとに。
孤独な環境にあったアンディはこのBUDDI人形(ご主人様の命名を無視してチャッキーと自称)をBEST FRIENDとして愛着を抱いていきますが…。
チャッキーは工場出荷時のパソコンのようなもので経験値はゼロ。見聞きするものから学習していくのですが、教材選びは慎重に。
アンディと同じアパートの住人カップルが観ていたのが「悪魔のいけにえ2」。
3人はこのスプラッターシーンを観てバカ受け爆笑(何て正しい鑑賞法なんだ!)。
その様子を見たチャッキーは《おお、こういう事をするとアンディが喜ぶんだな》と判断。早速キッチンでナイフを手に取ると…。
何せAIリモコン(メーカーのカスラン社はAI無人タクシーの運営までしているハイテク企業大手)なので、録画録音再生、家電制御、機器操作が自由自在。
行動目的は自分とアンディを引き剥がそうとする要因の全排除。
リミッター全解除状態なので目的のためには手段を選びません。その理想とするところは「ふたりだけの世界」。
ちょっと「デート・ア・ライブⅣ」で、士道を独占したいがために士道の周囲の者から士道の記憶を奪ってしまった星宮六喰(ほしみや むくろ)と被る行動原理です。
さて、チャッキーの願いは叶うのか。
オリジナルの設定に固執しなければ、十分楽しめる出来であったと思います。
★オリジナルのご紹介はこちら。
★爆笑しながら観るのが正しい作法の、
★ラース・クレヴバーグ監督の前作は、
★そう言えば、こんなのもありましたね。
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★本日9月11日は「ストリート・オブ・ファイヤー」(1984)の女兵士にしてエド・ハリス妻、エイミー・マディガン(1950~)の誕生日(おめでとうございます!)
93年と2020年の出演作を。