デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【地獄に堕ちな!】必殺マグナム【レディファーストだ】

GO TO HELL!

LADIES FIRST.

女性に別れのご挨拶。お気に入り筆頭は「探偵マイク・ハマー/俺が掟だ!」の

HOW COULD YOU…?

IT WAS EASY.

ですが、これもなかなか。

「必殺マグナム」(1986年/J・リー・トンプソン監督)

別れた女房殺しの罪を着せられた殺人課の刑事ジャック・マーフィ(チャールズ・ブロンソン)が車泥棒の女と手錠で繋がれ逃避行、真犯人を追うという新味に乏しいお話ではありますが、そこは男ブロンソン、燻し銀65歳の魅力で押し切り逃げ切り。

邦題は超テキトー。確かにブロンソンは357マグナム弾が撃てるColt Trooper Mk IIIを携帯しておりますが、特段大活躍という訳でもありません。


途中、かつての同僚(朝鮮戦争でも一緒だった)から『きっと役に立つ』とSmith & Wesson Model 36(チーフスペシャル)をもらい受けるので、きっとこれが〆の1発なのだろうと思いきや、追手をかわす時に使ったっきりで終盤は出番無し(そもそもチースペはマグナム弾撃てませんし…)。


どこが必殺マグナムやねん!

原題は「MURPHY'S LAW」。「マーフィの法則」です。主人公ジャック・マーフィと引っ掛けているんですね。

相方となるツイてないコソ泥アラベラ・マッギーをキャスリーン・ウィルホイトが演じているのですが、この役を欲しがっていたのがジョーン・ジェットだったそうです。

逆に声が掛かったものの「100万$」要求して流れたのがマドンナ(まあ断り前提の要求だったのでしょうが、1986年と言えばキャノンフィルムが奈落に堕ちる一歩手前。そんな金あるわけがありません)。

前年に「コマンドー」でシュワの相方を務めたレイ・ドーン・チョンもアラベラ役として検討されましたが、彼女の演技は弱いとプロデューサーのパンチョ・コーナーが反対して却下されたそうです。

本作には『13日の金曜日』シリーズ所縁の地が2つ登場します。マーフィがヘリコプターを着陸(いや墜落か)させた農家は13日の金曜日 PART III』(1982年)で使われた所。


マーフィの昔の相棒が住んでいた家は13日の金曜日/完結編』1984年)の舞台でした。


そして、クライマックスは、「ブレードランナー」でも(J.F.セバスチャンの自宅として)使われたロサンゼルスの歴史的建造物であるブラッドベリ・ビル


ゴシックな雰囲気が低予算を忘れさせてくれます。

製作年度的には「DEATH WISH3(スーパー・マグナム)」(85年)と「DEATH WISH4(バトルガンM-16)」(89年)の間。

余談ですが、キャノンフィルムとコールデンハーベストのロゴを見ると何か気分がアガります。

 

★本作を挟んだDEATH WISHシリーズはこちら。

★13金聖地探訪(?)はこちらから。

★別れの台詞No.1はこちら。

 

 

 

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