デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

一家に一枚 デビルズ・リジェクト

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マイク水野閣下がご永眠。当然「シベ超」大特集が筋ですが、1作目しか観てないんです。すみません閣下、こんどまとめて観ますから。今日は一緒にこれ観ましょう。

「デビルズ・リジェクト」(2005年/ロブ・ゾンビ監督)

「マーダーライドショー」の続編ですが、なんと、前作の「悪魔のいけにえ2リスペクトな鬼畜一家の殺戮晩餐会」が一転、アメリカンニューシネマ」に!

どういうことかと言うと、「マーダーライドショー」が、「サイコ」「悪魔のいけにえ」と同じカテゴリーの作品だったのに対し、「デビルズ・リジェクト」は「俺たちに明日はない」や「真夜中のカーボーイ」(邦題命名水野晴郎!)といった作品と同じジャンルに入るということです。

前作でのやんちゃがばれて当局から追われる身となった鬼畜一家と鬼畜一家に兄を殺されてすっかりイカレてしまった狂人保安官。逃げる鬼畜、追う狂人。

クライマックスで現場音も効果音も全て消し去った中に流れるのは、レイナード・スキナード「Free Bird」。完璧です。オープニングのガントレットな急襲(&逃亡)劇からこれぞニューシネマ!なエンディングまで非の打ち所無し。

勿論、そこかしこにホラー映画リスペクトも散りばめもうおなか一杯。「スターウォーズ」に対するちょいとした悪意も程よいスパイス。

家族愛を高らかに謳いあげた21世紀の遺産的傑作です。