デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

魔法の熊手が宙を舞う! グリズリー

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18フィート(5m)の巨大灰色熊という絵に描いたような(実際、ポスターで絵に描いている)誇大広告を「熊手」一本で描ききったベスト・オブ・二番煎じ。

「グリズリー」(1976年/ウィリアム・ガードラー監督)

ご存知「ジョーズ」のバッタモンですが、オープニングは「タワーリング・インフェルノ」丸パクリ。

CGなんざありゃしませんし、メカ・グリズリーも作れません。

※後でメイキング観たら「メカ・グリズリー」の存在発覚!ただ、雨に打たれて使い物にならなくなったとか(どこまで情けないんだ!)。

で、せいぜい2m50cmの熊を凶暴残忍な人喰い熊に見せるために、ハリボテの熊手が登場。

クレーンか何かで上から目線→恐怖に慄く女性のアップ→ぐぉ~っと吼える熊のアップ→ハリボテの熊手がぶうん!→女性の片腕がびゅーん→血まみれの女性がばったり。

という見るも無残な襲撃シーンの出来上がり。

以下、本人(本熊?)よりこの熊手が大活躍。シナリオはほぼジョーズまんまでお色気1割増、緊迫感8割引。

役者は「ええっと、どちらさんでしたっけ?」大集合。紅一点ジョーン・マッコールはミア・ファーローにサンドイッチ・ラリアット喰らわしたような女で登場の必然性まるで無し。

DVDの発売元スティングレーは「ウィリアム・ガードラー・コレクション」として「アニマル大戦争」も同時リリースしましたが、んなもんはどうでもいいから「マニトウ」を出してくれ!

因みにガードラーは「マニトウ」撮った後、フィリピンでロケハン中にヘリコプターが墜落してあの世行き・・一体フィリピンで何を撮る気だったのでしょう。気になります。