デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

素材は万全なのに調理が・・。 ユニバーサル・ソルジャー

イメージ 1

 
昨日からの流れでヴァン・ダムものを一発。

「ユニバーサル・ソルジャー」

(1992年/ローランド・エメリッヒ監督)


ベトナム戦争で気の触れた軍曹(ドルフ・ラングレン)が自分の部隊を掃討。非戦闘員も皆殺し。除隊を間近に控えた部下(ヴァン・ダム)と刺し違えて部隊全滅。

この部隊を極秘裏に蘇生・改造して作った最強の軍隊、ユニバーサル・ソルジャー・・って設定からして無理ありあり。

お話の舞台は現在。ベトナム戦争から25年後。それまでず~っと冷凍保存しとったんか?

実験の失敗はなかったのか? 新しい肉体(死体)の補給はしなかったのか? 筋肉増強剤だけで、銃創が塞がったり車を押して30キロ以上の速さで走れたりするのか?

素材は極上なのに脚本がザルだからリアリティ・ゼロ。

加えて、エメリッヒの必殺技「導入部は面白いけど、拡げた風呂敷畳めなくてクライマックスは緊張感がダダ崩れした挙句オチもイマイチ」が炸裂。

トドメはヒロインがオーラゼロのイモ姉ちゃん・・誰かいなかったのか他に。

宿命の二人が時間を超えて激突という展開は、翌年スタローン&スナイヴスが「デモリションマン」でパクってますが、こっちはヒロインがサンドラ・ブロック。勝負になりません。

代表的超大作でコレですから、そりゃ「その男、ヴァン・ダム」になっちゃいますよねえ。

※参考:「星新一ワールドに大藪春彦が乱入。デモリションマン」→2009年10月11日