2台の車が公道でボロボロになるまでどつき合い。
もうこのシークエンスだけで、「慰めの報酬」の“アストンマーチン対アルファロメオ”を軽~く凌駕しています。
「ビッグ・マグナム77」
(1976年/マーティン・ハーバート監督)
ビデオのパッケージにはアメリカ映画と記載されていますが大嘘。カナダとイタリアの合作で、舞台はモントリオールです。
マーティン・ハーバート監督は「夢魔」とか撮ってるイタリア人。製作は「悪魔の墓場」のエドモンド・アマティ。脚本は「食人族」のフランク・クラーク。主演は「悪魔の沼」とかにも出ているスチュアート・ホイットマン。素ん晴らしい面子じゃあございませんか。
お話は、妹の死(毒殺)の原因を追求するはぐれ刑事の大暴走。相棒役でジョン・サクソンが出ているせいか、ジャーロな雰囲気を醸し出しています。
「ダーティ・ハリー(71年)」を意識しているのは明らかですが、44の破壊力表現はこちらの方が上。なんたってヘリを撃ち落しちゃうんですから。
太陽の少ない荒涼とした雰囲気はストックホルムを舞台にした「刑事マルティン・ベック」に似ています(こっちもヘリが墜落していますね)。
★ご参考