根津甚八さんが難儀な事になっているようです。
ヘルニア、複視(モノが二重に見える)、車椅子で鬱・・・そしてとうとう俳優廃業宣言。
映画では「その後の仁義なき戦い」「さらば愛しき大地」、アニメでは「パトレイバー2」の柘植幸人の声なんかが印象的でしたが、心に残る1本と言えば、
「男たちの旅路/墓場の島」
(1977年11月26日NHK/重光亨彦演出)
鶴田浩二、水谷豊主演のテレビシリーズの第3部第2話です。
根津さんの役どころは1発屋の歌手・戸部竜作(水谷は担当警備員・杉本)。
自作のデビュー曲「墓場の島」が大ヒットしたものの、世間受けの為に改変された歌詞、分刻みの管理、使い捨ての不安、そして決して上手い訳ではない歌唱・・。
杉本と心通わせた戸部はステージ上での引退宣言計画を明かします。が・・。
引退宣言繋がりでキャンディーズがテレビ画面で登場。水谷と蘭ちゃんのニアミスは今となっては感慨深い映像です。
“墓場の島へ行った。墓場だけの島。物言わぬ島。俺の優しさを、俺の思い出を、俺の夏、俺の夜明け、俺の美佐子を葬った、墓場の島へ行った”
歌詞(&脚本)は山田太一、作曲はミッキー吉野。世界一暗いヒット歌謡です(笑)。
今後は脚本や演出の世界で活動していくとの事。復帰を心待ちにしております。