「人が次第に朽ちるように、国もまた滅び行く。千年栄えた帝都すらも今や腐敗し生き地獄。人の形の魑魅魍魎が我が物顔で跋扈する。天が裁けぬその悪を、闇の中で始末する。我ら全員殺し屋稼業」
瞬間的に芥川隆行氏の声に脳内変換されました。これは必殺シリーズなんですね。
「アカメが斬る!/第1話・闇を斬る」(2014年7月13日深夜BS11放送/小林智樹演出)
故郷の村を救うため、出稼ぎに出る事になったタツミ、サヨ、イエヤス。
目指すは帝都。腕には自信がある。軍に入って手柄を立て…夢は膨らむものの、出発して間もなく野盗に襲われ散り散り。
何とか帝都に辿りついたタツミでしたが、軍には入れず、おっぱい星人のお姉さんに有り金騙し取られ、下痢腹に浣腸。
野宿を決め込んだ所を慈愛で溢れかえった金持ちお嬢様アリアに拾われ、大豪邸へ。
何だよ、渡る世間は泉ピン子ばかりじゃねーじゃん。
やがてタツミは知ります。見た目の煌びやかさとは裏腹に帝都が腐敗しまくっている事を。そして、帝都の重役や富裕層を狙っている殺し屋集団が存在している事を。
夜。アリアの家に殺し屋集団ナイトレイドが。
護衛も主も瞬殺。成り行きでアリアを守ろうとするタツミでしたが、その前に現れたのは黒髪・赤目の美少女アカメ(強い!)と…
「ああ! お前、あの時のおっぱい!」
おっぱい姉ちゃんは、ナイトレイドのメンバー、レオーネでした。
アリアが逃げ込もうとしていた倉庫の壁をけり崩すレオーネ。中には…。
死体、死体、死体。半死半生、血まみれの人間たち。
「こ、これは…」
田舎から出てきた者を言葉巧みに誘い込んで拷問し、嬲り殺して楽しむ一族。それがアリアたちの正体でした。そして、タツミの眼前で息絶えているのは…
「サヨ!」
「…タツミ…か?」 牢獄の中から聞こえる声は…
「イエヤス!」
ここでのアリアの豹変ぶりが凄まじい。お子様が見たら間違いなく泣き出します。
アリアを葬ろうとするアカメを制したタツミは一片の躊躇もなくアリアを斬殺。
その思い切りの良さに惚れたレオーネはタツミの“お持ち帰り”を提案。
晴れて(と言うかほとんど誘拐ですが)殺し屋集団ナイトレイドに加わったタツミ。
仲間が出逢い、チームを組み、というのも必殺シリーズ第1話の定番。牧歌的なAパートと暗黒を覗き見るBパートの対比が見事。
タイトルロールのアカメは感情押し殺したクールビューティ―ですが時々“アホの子”な表情になるのがなんとも愛らしい。
続きがちょっと楽しみです。