
やっている事は自主映画と大して変わらないのですが、そこに“ブラジルの田舎の貧乏人”という要素が加わると、途端に一種の凄みが生まれるからあら不思議。
「シー・オブ・ザ・デッド」(2013年/ホドリゴ・アラガオン監督)
役者は半分以上お馴染みの人。場所が変わってもそのバー(ダイナー?)はあるのね。
漁の網にかかった腐りかけの半漁人。得体の知れないメタモルファーゼを起こしている海の魚たち。新鮮な(?)魚を喰った人たちが次々ゾンビ化。
実の所、ゾンビなのか感染なのかはたまた侵略なのか今ひとつはっきりしないのですが、気が付けばあちこちゾンビ祭り。
血糊の量が半端ありません(明らかに「ブレインデッド」を意識)。この監督の使う血糊って妙に粘液質で匂い立つようです。
衛生観念って何? な調理環境がホラー以前に嫌々。それ何ですか? 肉ですか? 魚ですか? それ喰うんですか? 喰えるんですか?
手持ちガトリング乱射するハゲオカマが乱痴気騒ぎに拍車を。


他にも「ボディ・スナッチャー」とか色々取り込んでいますが、全部投げっ放し。オチなし意味なし理由なし。
ただ、最後に出て来るあのゾンビは良かった。恐らくゾンビ映画史上、最大級だと思います。
