『見つけたよ(I found them.)』
『誰を?(Who?)』
『息子を殺した奴らだよ(The men who killed my son.)』
『すぐ支度します(I'll just get my gear.)』
『家に来たのは4人だが、他に8-10人くらいいる
(There's the four that came into my home, and there's eight or ten others.)』
(There's the four that came into my home, and there's eight or ten others.)』
『じゃ大掃除しましょう(Let's go clean em' up.)』
大好きな場面です。ベトナム捕虜収容所から帰還したものの、家族との日常に馴染めず死んだ魚のような目をしていたトミー・リー・ジョーンズが、目の前に戦場があると知った途端、水を得た魚のように生き生きと人殺しの準備を始める…。
大好きな場面です。ベトナム捕虜収容所から帰還したものの、家族との日常に馴染めず死んだ魚のような目をしていたトミー・リー・ジョーンズが、目の前に戦場があると知った途端、水を得た魚のように生き生きと人殺しの準備を始める…。
Let's go clean em' up. 『ひゃっはー!』
得物はWinchester Model 1897Shotgun
「ローリング・サンダー」(1977年/ジョン・フリン監督)
2009年にご紹介済みではありますが、Blu-rayで見返したので改めて。
さて本作、ポール・シュレイダー脚本がウリになっていますが、実際は共同脚本家のヘイウッド・グールドが相当手を入れているようです。
OPの主題歌もシュレイダーの指定した野太い歌から70年代特有の感傷的なものに差し替えられています(シュレイダーさん、映像特典のインタビューで不満たらたらでした)。
冒頭の台詞のキモは「女房と息子を殺した奴ら」ではなく、「息子を殺した奴ら」に絞られている点。他の男に気持ちが移っていたカミさんの復讐とかどうでもいいって事ですね。
息子の仇はとる。女房は…どうでもいい。
ここ、シュレイダー版だと、
I found them that killed my wife and kid and took my money and my hand
というやたら冗長な台詞になっています。
トミー・リーも協力の申し出を一旦は躊躇するなど態度が煮えきりません。チャールズ(ウィリアム・ディヴェイン)の想いのみならずジョニー(トミー・リー)の心情まで含めて簡潔な台詞で表現したグールド版脚本の完成度の高さに唸ります。