軽い気持ちで洞窟探検。迷って詰まって大騒ぎ。
「ディープ・サンクタム」(2013年/アルフレド・モンテーロ監督)
スペインの孤島(?)にバカンスに来た男女5人。海岸のそばで偶然見つけた洞窟に不用意に踏み込んだのが運の尽き。
同じ洞窟ものでも「地獄の変異」や「ディセント」(ついでに「ディセント2」)と違うのは入ったのがド素人だということ。
装備はライトとビデオカメラのみ(ブログ用の映像を撮っているという体のPOV。暗視モードが効果的ではある)。
『帰り道分かってんでしょうね?』『大丈夫大丈夫』というフラグを立てながら奥へ奥へ。
途中の分岐は行く時ゃ適当に決めればいいですが、帰りは間違えたら命取り。当然間違えてロストマイウェイ。這っても進んでも出口無し。
入り口から数えても大した距離のはずがないのですが、閉所と暗所には人を狂わせる力があるようで。
もうこうなったら誰かひとりを殺して喰って体力繋いで動くしかない!
っておいおい、こんな観光地の浅い洞窟で「アンデスの聖餐」(もしくは「生きてこそ」)か? なんて思っている間に嗚呼、殺っちまった…。
で、君らそれどうやって喰うの? 調理器具はおろかナイフ1本持ってないのに。ライターはひとつ持っていたけどそれじゃ炙ることもできないよね。
生かじりで回し喰いか?
よく喰えたな。どんなにテンパッてても、食人族でもない限り歯だけで生かじりはしんどいだろ。
あと、ラストシーンだけPOVじゃなくて映画になっちゃう作風の不統一もどうかと思うぞ。
怪獣も地底人も出てこないし(当たり前だ!)、良かったのはそれなりに閉塞感が出ていたことと、ランニングタイムが短かった(79分)ことくらい。
「CAVE」と並ぶ駄目駄目洞窟探検モノでした。