デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

バッドエンドに向かってひた走る。 進撃の巨人/単行本第28巻

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『オレは…ガキの頃からずっと…お前がずっと嫌いだった』

なあ、エレン、それは本心なのか…?

25-27巻レビュー時 「迷走か、壮大な仕切り直しか。答えは次巻」という煽り文句を入れましたが、その28巻が発売になりました。

果たして答えは…。

 

進撃の巨人/第28巻」

201945日初版発行/諌山創著)

 

今月28日から始まるSeason32クールの放送に先立って単行本最新刊が。

27巻のグダグダが嘘のように物語が動きました。

世界と交渉をするというジークの提案に煮え切らない態度を取り続ける兵団上層部に業を煮やして反旗を翻したイエーガー派(エレンを擁する調査兵団若手層)。

イエーガー派に歩み寄ると見せながら、エレンを誰かに喰わせて始祖の巨人奪取を目論むピクシス司令。

用意周到に謀略を張り巡らせるジークと反マーレ派義勇兵イェレナ。

エレンとジークは本当に結託しているのか。すっかり悪役教祖面になってしまったエレンの真意はどこに。

すれ違うエレンとミカサ、アルミンの想い(ミカサとアルミンを自由なき奴隷として斬り捨て糾弾、断罪するエレンの暴言)。

もう「(巨人を)駆逐してやる!」と誓った少年のまなざしはどこにもありません。

解き明かされるアッカーマン一族の秘密。露見するジークの奸計。そしてジークをビタ一文信用していないリヴァイ・アッカーマンの私闘。

 

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部下全員が一瞬で巨人に! 人類最強の男に待ち受ける過酷過ぎる運命。

 

パラディー島殲滅に向けて集結する「世界」の軍隊。全てのベクトルが指し示す「バッドエンド」の羅針盤

読み進めるのが怖くなってきちゃいました。しかし今更止められません。次巻発売は8月。

 

以下、余談。

缶バッジとかウルトラどーでもいいオマケ付特装版を先行発売して、通常版の販売を遅らせる姑息な売り方はどうかと思うぞ、講談社(勿論、通常版が出るまで待ちました)。

NHKさん、NHKさん。騙されたと思って1回だけOPに1期主題歌「紅蓮の弓矢」を使って見ませんか。放送では使われなかったイントロと中盤以降の展開を繋げれば新曲に聞こえますよ。

なんとかさんの作った表層的小手先お洒落なOPは駄目です。「これから進撃を観る!」という昂揚感がビタ一文ありません(EDは素晴らしいです)。放送時はずっとOPはミュート(無音)にして本編始まったら音出していました(生理的に聴くに耐えない)。是非、御一考の程を。

 

 

 
 

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