本日7月28日は乱歩忌。江戸川乱歩(1894~1965年)の命日です。
乱歩は読むのも楽しいですが、映像作家がその峰に挑んで玉砕する様を観るのも実に楽しいです(己が才を知ってから臨め)。
ラヴクラフト原作の映像化にも同じことが言えますが、変態の向こうを張るのなら、まず自分自身が変態にならないと。
それでも「おお!」と思える作品が何本か。
私的乱歩映画お薦めBEST5を挙げておくと
❶盲獣(1969年/増村保造監督)
❺江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者(1976年/田中登監督)
次点 D坂の殺人事件(1997年/実相寺昭雄監督)
どれも家族と見るのが憚られる変態映画です(除く「陰獣」)。
屋根裏とD坂はレビューを上げておりませんが、屋根裏は宮下順子がエロく、D坂は亭主に隠れて緊縛プレイに興じる女房がとってもエロかったです(何だ、この感想)。
出来とは別に乱歩映画で思い出深いのは、監督(黛りんたろう)とプロデューサー(奥山和由)がモメた挙句にプロデューサーが全体の7割を再撮、「プロデューサー・バージョン」を作って同時公開した「RAMPO」。
奥山さん、撮り直すだけじゃ気が済まなかったのか、金と人脈にモノを言わせて豪華ゲストをかき集め、アニメパート足すわ英語ナレーション足すわで格の違いを見せつけました(子供の喧嘩だ…)。
こういう事やってるから解任されたんすよ、奥山さん。
配給は2本併せて12億円だったそうですが、元取れたんでしょうか…。
劇場ではフェロモンの香水を散布するという「五感刺激殺法」を展開。
この香水(と同一のものかは定かではありませんが)を当時関わっていたコンビニで公開に合わせて販売することになりまして。
中国の梅山豚(メイシャントン)という豚の睾丸から取り出したエキスにムスクやアンバーなどを配合したもので商品名は「ZU:LU RAMPO(ズール・ランポ)」。
「店内CM流したいから販促資材(特に音源)があったら貸して」と松竹にお願いしたのですが、あっさり断られました(くっそー、弱小コンビニだと思って馬鹿にしやがってー)。
ほとんど売れなかったと記憶しております(豚の睾丸って聞いちゃうとね…)。
★作品レビューはこちらから。
★★★★★★★★★★★★ STOP PRESS ★★★★★★★★★★★★
ジョン・サクソン逝く
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ジョン・サクソンがお亡くなりになりました。
7月25日。肺炎。84歳。
追悼記事は別途改めて。
ご冥福をお祈りいたします。
「燃えよドラゴン」より。