デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【物語はね、いつだって】負けヒロインが多すぎる! ♯6【《めでたしめでたし》で終わりなの】

綾野(今カノは朝雲)×焼塩(結果的に振られた)。温水(巻き込まれた)×朝雲(巻き込んだ)。誤解ネトラレ勘違い。

綾野×焼塩の真相は朝雲との距離の取り方が分からない綾野が焼塩に恋愛相談をしていた」でした。

よりによって綾野大好き焼塩に恋愛相談とは!? ウルトラ鈍感キャラです綾野くん。

この綾野くんにネトラレ疑惑を向けられた温水の咄嗟の言い訳は『お、俺も朝雲さんに恋愛相談を…』

これを「文芸部に女子がいるのに敢えて朝雲に相談」=「温水の意中の人は文芸部にいる!(消去法で相手は八奈見)」と完璧推理。


ようし、ならば俺がひと肌脱いでグループデートのセッティングをしてやろうじゃないか。今度みんなで遊びに行こう!

盛大な茶番(デート)が始まりました。


色々言えない事があるのは分かるが温水よ、朝雲が『肌身離さず着けていてね』と言って綾野にプレゼントしたブレスレットが十中八九「発信機」である事だけは伝えておいた方が良いと思うぞ。

「負けヒロインが多すぎる!/第6話・振られたことのない者だけが、負けヒロインに石を投げなさい」(2024年8月17日深夜TOKYO MX放送/渡辺有紀、雨蛙演出)

前回の「神は死んだ」ニーチェに対抗してか今回は「まだ生きているぞ」キリストの名言(サブタイは毎回このノリで付けてくれると嬉しいですね)。

茶番の舞台は豊橋市地下資源館(前回から豊橋グイグイ推してくるな)。

たとえ茶番でもグループデート。青春&映え。気合満タンコーデをキメてきた八奈見は色気無縁・映え知らずな場所選定に激しい抗議。


『あのさぁ、男子はこういうのでも楽しいのかもしんないけど』

だがしかし…。

『皆さん見てください、この立派な雲母!これ1個でどれだけコンデンサーが作れるんでしょうか!?』


おっとこれは「恋する小惑星」地学部夏合宿@地質標本館における桜井美景ですね。


焼塩はトロッコに釘付け。

『私…少数派なの?』

はしゃいでいるかに見える焼塩も胸中は複雑。目の前で想い人・綾野が朝雲千早とイチャっている所を見なければならないのはある意味拷問。

『いいの。私はこれでいいの』


健気焼塩ですが、綾野と朝雲を二人にしてあげたい焼塩と、温水・八奈見を二人にしてやりたい綾野の思惑が対立して話が妙な方向に。

勢いで綾野に告白まがい(ほぼ告白)なことを口走ってしまった焼塩が遁走。追おうとした綾野の腕を朝雲が全力ホールド。

『光希さん駄目、行かないで!私はここにいます!私、光希さんのカノジョです!』


ここぞと勝ちヒロイン朝雲。動けない綾野。負けヒロインを追ったのは温水。

(こんなの俺のガラじゃない。背景キャラの出番じゃない。だけど…焼塩には追いかけてくれる主人公がいない)

バス停でバスを待つ間、文芸部の部誌に載せる童話の構想を語る檸檬

それは叶わぬ恋の物語。王子様が庶民の娘にダンスを教え、一緒に舞踏会に行く話。

『その後、王子様と女の子はどうなったんだ?』

『それでおしまい。物語はね、いつだって《めでたしめでたし》で終わりなの』


しかし現実にはめでたしめでたしには裏もあるし続きもある。陸上部の練習も休んで姿をくらませた焼塩。行先はおばあちゃん家(探り当てたのは文芸部副部長・月之木古都)。

月之木先輩の提案(と運転←若葉マーク)で文芸部全員で焼塩を迎えに行くことに。

ドライブインで八奈見は五平餅を頬張り、月之木と小鞠は「梅ジャムは攻めか受けか」で熱く議論し、川べりで沢蟹見つけてご満悦。緊張感皆無の文芸部御一行。


偶然、焼塩との邂逅も果たして、おばあちゃん家でゴージャスディナー。


サービスカットもちょっとだけ。

 


分かりやすく落ち込んでいる…わけでもなく、元気に振る舞う焼塩にどう対処してよいか分からない温水に月之木先輩は、

『カラ元気も元気のうちよ』

おっとそれは「機動警察パトレイバー」の香貫花の台詞『カラ元気も元気のうちよ。彼女あなたが思ってるよりも,ずっとしっかりしてるわよ』の引用ですね。

EDは焼塩が歌う「CRAZY FOR YOU」。最後に焼塩の創作童話をそのまま絵にしたような綾野と焼塩のダンスシーンが。


これは切ない…泣ける。

 

★ご参考

 

 

 

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★本日8月19日は降旗康男監督(1934~2019)の誕生日にして千葉真一(1939~2021)の命日(合掌)。

お二人がタッグを組んだ「ファイト一発」時代劇を。