とりあえず、出演者全員(竹内力、谷原章介含む)を横一列に並べてひとりひとりに問いかけたい。
「君は何がしたかったんだい?」と。
「極道戦国志 不動3」
(1997年/福岡芳穂監督)
前作にはまだ下元史郎とか菅田俊など“いい顔”の大人がいた分、画面に重みがありましたが、今回はそれも無し。
話はまるで転がらず、女子高生と中国人が、ある時はヒステリックに、ある時はポエティックに心情を吐露します。
夜の公園で中国人ヒットマンが「17歳だあ!」と叫ぶと画面にでっかく“SEVENTEEN”の文字。
おーい、不動、関東制圧はいつになったら始まるんだぁ?
と思っていたら、神戸の竹内力が大統領に核戦争のボタンを押すように英語で恫喝。
なぁ、何で日本の地方都市のやくざの事務所と大統領官邸がホットラインで繋がってるんだ?
『不動くん、私を斬って。あなたの子供を宿した私を斬って。そうすればあなたは能間(竹内力ね)に勝てる』
姉ちゃん、自分が何言ってるか理解して喋ってるか?
結局何ひとつ分からないまま、不動と能間は最終対決へ。
『早くこうすれば良かったんだな』
そりゃこっちの台詞だわい。
サードインパクトを目論む竹内力と、魂の補完を続ける高校生という意味では、一足早いエヴァンゲリオンと言えない事もありませんが、金取って見せるもんじゃないですな。
三池さん、手が空いたら仕切りなおしてくれませんかねえ・・