デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

長過ぎたコース料理。 ダーリン・イン・ザ・フランキス ♯24[最終回]

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私には感情が無いからなその代わりに君がいる。君が隣にずっと居てくれるなら私も変わることが出来るだろうか?

 

色々な人が『好き』を重ねて来ましたが、私はナナに対するハチのこの一言が一番グッときました。


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ハチさん、隻眼になって凄みが増しましたね。

 

さて、最近では珍しくなってしまったぶち抜き連続2クールが大団円となりました。

 

毎回楽しみにしていましたし、実際楽しんだのですが、何ざんしょこの索莫とした消化不良感は。

 

途中に挟まれる料理はなかなかに美味なのですが、工夫のないメインディッシュが何回も出てきたせいで、どうにも印象が散漫に。

 

多少の粗や難があっても“終わり良ければ全て良し”。しかし、この最終回のとっ散らかり具合は…。

 

ダーリン・イン・ザ・フランキス/第24話・わたしを離さないで」

201877BS11放送/錦織敦史岡本学、黒木美幸演出

 

エヴァハーラン・エリスンならこっちはカズオ・イシグロという訳ですか。

 

最終回は太陽系の外側にワープしたヒロ&ゼロツーと地球を(人類を)再び蘇らせる13部隊というふたつの闘いが描かれます。

 

もうまるっきり尺が足りません(笑)。

 

使える資材とどこかに生き残っているかもしれないコドモを探してひとり旅に出るゴロー。

 

残っている資料をかき集めてコドモの老化抑制の研究に打ち込むイクノ。


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コールドスリープから目覚めて再び13部隊に合流したナオミ。

 

ココロの出産。イチゴの懐妊。イクノとナオミの百合関係、フトシの結婚と子作り、ナナに寄り添うことで感情を補填しようとするハチ。


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どれをとっても1エピソード作れそうな素材なのに全部表層描写だけ(矢吹健太郎先生はここいら辺、補完してくれるのだろうか?)。

 

肝心のヒロとゼロツーも「すみません、その展開何回目ですか?」で流石に感動には至らず。

 

最終決戦と地球の生活、どっちか一方ガスっと省略してしまった方が良かったのではあるまいか(どっちを落とすかは好みの問題ですが、私なら地上を残して宇宙を落とします)。


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ナオミはイクノのパートナーに。ゾロメとミクも立派な(?)大人に。

 

ヒロとゼロツーが生きて地球に戻れないのは覚悟の上でしたが、転生もありきたりだよなあ。

 

トップをねらえ!」をトレスするのであれば、相応のカタルシスも用意してくれないと(やはりプラスティック・メモリーズの脚本家に書けるお話はこれが限界か)。

 

つくづくトップをねらえトップをねらえ2!」は良く出来た作品だったんだなぁとしみじみ思った最終回でした。



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