前作はPOV形式のフェイク・ドキュメンタリーと見せかけて、途中から“映画”に舵を切り、そのまま暴走して脱線・炎上(←褒めています)。
続編はそこから直線地続きなのですが、前作にあった“ノリ”の部分がまるっと欠落。
地味ぃ~なオカルト映画になってしまいました。
「ラスト・エクソシズム 悪魔の寵愛」
(2013年/エド・ガス=ドネリー監督)
ネル(←悪魔に憑りつかれた少女)役のアシュリー・ベルが続投。前作撮影時24歳だと思われるので今作収録時は27歳。少女と呼ぶにはトウが立っちゃってます。
カルト教団と悪魔憑きの記憶を失って、保護施設に入ったネル。しかし、ここにも悪魔の触手が…。
要所要所に南部らしい絵柄や音楽が挿入されるのはいい感じですが、演出がおとなしすぎてどうにも盛り上がりません。
反面、冒頭いきなりドア影から人が出てきてダーン!という音楽でびっくり仰天という姑息な事はやっている。…違う、そうじゃないぞ、エド・ガス=ドネリー。
お話の大筋はちょっと前に紹介した「バチカン・テープ」と同じ箱(バチカンの方が後ですが)。
違うのはエクソシストがバチカンから来たか、地元南部の呪術師か。
共通点は、どっちも『ぐわあ、駄目だ、相手が強すぎる。今日は失敗だ。この女殺してとっとと帰ろう』とすぐに白旗あげちゃうところ。
自信満々に出てきていきなり犠牲者殺しちゃうとか、バチカンの威厳とか呪術師のプライドとかないのかよ。
で、どっちも最後は悪魔生誕やっふー! さあ、終わりの始まりよ!な祭りの予感。
何か自分勝手な正義振りかざしているエクソシスト側にイラっときているので、破滅的終焉は結構イケイケ。
流行の展開なんでしょうか?
★最近取り上げた悪魔(っぽい)もの。
■お手軽睡眠導入剤。 スリープレス それは、眠ると憑いてくる。