ロシアから盗まれたプルトニウムを買い戻そうとして失敗、横取りされたプルトニウムが核爆弾2機に化けて、爆発まであと15分、さあどうする?
まとめればそれだけの話です。
それをよくもまあここまでややこしい話に。
脚本後付け、アクション優先、説明放棄の147分。
(2018年/クリストファー・マッカリー監督)
もう最初のお仕事依頼ビデオ(オリジナルの「おはようフェルプス君~」に相当する自動消滅テープ)の内容からしてとても一聴しただけで理解できる代物ではなく。
あんだけ一方的にベラベラ喋られて「え、なになに?」と思う間もなく勝手に火ぃ噴かれた日にゃ途方に暮れちゃいます(私なら聴かなかった事にして燃えたテープ一式を不燃ごみに出して日常生活に戻ります。訓練されたスパイって凄い)。
※Wikipediaの「ストーリー」の項ですら、途中で飽きて全部読めません(文字を追う事を目が拒絶している。読解力ないのか、俺)。
ここからの展開はただひたすら肉体派アクションの釣瓶打ち。ノンストップ・アトラクション。
誰が誰を巻き込んでどこと対立して何を利用して何を成そうとしているのか、なんて事は考えちゃダメ(と言うか無駄)。
で、感服するしかないトム様の体を張ったアクションが147分マラソンプレイ。
どれも色々スケールアップしているのですが、既視感が半端なく。
スカイダイビングチェイスは(高度とか危険度とかは凄いのでしょうが、高揚感という意味では)「ムーンレイカー」の方が上だと思いますし、
右側2枚が「ムーンレイカー」
バイク・スタントはキャメロン・ディアスを後ろに乗せて二丁拳銃ぶちかましていた「ナイト&デイ」の方が華があります。
左が「デイ&ナイト」。
トイレで便器壊しながらのずっこんばっこん肉弾戦も「ターミネーター3」の後ではいささか。
ヘリコプターのドッグ・チェイスは「カプリコン・1」のケツの穴が開く浮遊感に比べたら…(ついでに断崖で2連宙吊りなら「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」の方が…)。
核爆弾の爆発阻止シーンも起動リモコンの奪取と2機同時解体という高難易度ミッションでしたが、結局「ジャガーノート」には及びません。
1本で多くの映画のアクションシーンの再現が見られる(しかも大半がトム様の生アクション)という意味では実にお得な作品ですが、「そんなに面白いか?」が正直な感想。
アマゾンとかのレビュー見ると絶賛満開。けなしているのは「吹替」についてくらいで、「おっとまた世間と価値観が乖離しちまったぜ」な思いを強くしております。
唯一「おお!」と思ったカットがこちら↓。
護送車が横転しながら川に水没していくシーン。なかなかに新鮮でした。
★そして本日のTV放送は【21:00~フジテレビ/土曜プレミアム】
★ご参考 --------------------------------------------------------
★ついでにもうひとつ本日のTV放送【23:30~BSプレミアム】
※「ローグ・ネイション」のラスト10分と放送時間が被ります。ご注意!