デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【失って得てまた失って】ステイク・ランド/戦いの旅路【山のあなたの血糊道】

吸血鬼の出現により、全ての秩序が崩壊してしまったアメリカを一路、北へ。

北部に残っているという聖域「ニュー・エデン」を目指して。

終末もの鉄板のお約束「山のあなた」。

またかよ、と思うなかれ。これは良く出来た希望と絶望と成長のロード・ムービー。

「ステイク・ランド/戦いの旅路」(2010年/ジム・ミックル監督)

ステイク【STAKE】…杭、柵。槍または鋭い棒で刺して殺す。

家族を吸血鬼に惨殺され、ミスターと名乗る通りすがりのヴァンパイア・ハンターに助けられたマーティン。

マーティンはミスターから「戦闘と防御のイロハ」を学びながら、北へ。


余談ですが吸血鬼ものの主人公の名前が「マーティン」というだけで、ちょっとアガるものがあります。

途中、暴漢に襲われていたシスターを助けるのですが、顔の第一印象が「おっさん」。

最初「シスターコスプレをして客をとっていたオカマさんが客と揉めた」のかと思ってしまいましたが、これが何と、ケリー・マクギリス

うえええ「トップガン」の美人教官がこんなことに!?


1957年生まれだから撮影時53歳前後だよなあ。まあ母代わりって事なんでしょうが、ちょっとショック。

姉代わりになるのが「ハロウィン」レジェンド、ダニエル・ハリス

推定33歳。可愛いです。


疑似家族を形成しながらの地獄巡りは「ゾンビランド」と同じ箱に見えますが、おちゃらけた部分がありません。

その分、地味ですが、誠実さを感じます。

監督は「ネズミゾンビ」「肉」撮った人(静謐ホラー3部作とでも呼びましょうか)。

※「肉」(本作の3年後、2013年作)のレビュー読み返したら、こちらにもケリー・マクギリスが出ていて、まったく同じ感想を書いていました。成長のない私です。

★ご参考

 

 



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