『プロシア貴族の戦い方を見せてやる』
『なら俺も見せてやる。鉄十字章の在り方を』
「ワイルドバンチ」同様、何度リピートしたか分からないウルトラ名シーンです。
「戦争のはらわた」(1975年/サム・ペキンパー監督)
第二次世界大戦末期。
名誉欲にとり憑かれた姑息なプロシア貴族ストランスキー(マクシミリアン・シェル)と現場の英雄シュタイナー(ジェームズ・コバーン)。
ストランスキーの策謀でシュタイナーの部隊は壊滅寸前に。
部隊を離れストランスキーを追うシュタイナー。対峙する二人の会話。
『Where is the rest of your platoon?』
『・・・・』
『I said! Where is the rest of your platoon!』
『…You are. You are the rest of my platoon.』
自分が掃討指示を出しておきながら「お前の小隊はどこにいる!」と詰め寄るストランスキーに「あんたがいる」と応えるシュタイナー。
そして冒頭の台詞。ありていな復讐ものにしない辺り流石ペキンパーです。
アメリカ人が英語でドイツ人を演じてますが、んなこたぁどーでもいい事です。
もともとペキンパーが撮りたかったのは「ベトナム戦争モノ」だったようですし。
戦争の大儀とやってる人間のアホらしさが描ければそれで良かったのでしょう。
スプラッターブームの煽りで「なんじゃそりゃ」な邦題がついてしまいましたが(原題はCross Of Iron[鉄十字章])、今となってはこれはこれで名タイトルだと思います。