デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

偏差値貧乏グランプリ。 フラッシュ・ゴードン

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馬鹿映画と呼ばれる作品は数多ありますが、本当に「馬鹿な」映画は少ないと思います。

実は綿密に計算されていたり、一般人には理解できない「愛」に溢れていたり。

でも「ひょっとして、こいつら本当に馬鹿なんじゃ・・?」と思わずにはいられない貴重品がこちら。

フラッシュ・ゴードン

(1980年/マイク・ホッジス監督)


そう、クイーンの名曲“♪フラッシュ! アアー!”のアレです。

胸にFLASHって書いてある真っ白いTシャツ(途中から赤のタンクトップ)着た金髪白人筋肉野郎(フットボール選手という設定)が、惑星モンゴの皇帝ミンと戦って地球を守るという底抜けSF超大作。

金積み上げてマックス・フォン・シドーにツルっ禿げモンゴル皇帝を演らせた不届き者はイタリアの成金ディノ・デ・ラウレンティス

更に脇をトポル、ティモシー・ダルトン、ついでにリチャード・オブライエンという名優・怪優が固め、脚本が「パピヨン」、撮影が「スターウォーズ」という超豪華布陣。

主役がアホタレじゃなくて演出にキレがあれば「バーバレラ」と肩を並べるポップな名作になっていたかもしれませんが、結果はラウレンティスの山師的商業主義とセンスの悪さが百花繚乱。

監督と主演は「宇宙からのメッセージ」を100回観て反省するように(ラウレンティスにはあらゆる説教を無効にする現金フィールドという心の壁があるので放置)。

もし、リメイク(ないと思いますが)するなら、開き直ってマイク・マイヤーズ監督・主演でお願いします(駄目?)。

参考:「宇宙からのメッセージ」 →2009年6月5日