なんて素晴らしいタイトルなんでしょう。口の中で何度も反芻したくなります。
「ホラー・エクスプレス/ゾンビ特急“地獄”行」
(1972年/ユージニオ・マーティン監督)
内容もタイトルに負けず劣らず。
時は1902年。満州の氷壁で古代人のミイラ発見!(北京原人Who Are You?)
これを北京発シベリア行きの大陸横断鉄道(シベ超だ!)に乗せたら車内で復活!
しかも!このミイラは太古、地球に飛来したエイリアンの宿木だった!
こいつに睨まれたら眼血・鼻血・口血流してあの世行き(ついでに記憶・知識・技術を盗まれる)。
相手を取り込むだけじゃなくて、乗り移る事もできちゃうから、さあ大変。列車内は阿鼻叫喚の地獄絵図。
つまり、ペキフー見つけてシベ超乗せたら、こいつが物体Xでヒドゥンで犠牲者はゾンビとなって列車はカサンドラ・クロスという小学生の夢にだって出てこない大馬鹿映画なのです。
にもかかわらず、出演がクリストファー・リー、ピーター・カッシング、テリー・サヴァラスという豪華面子。ジョン・カカヴァスの哀愁と格調溢るる音楽と極彩色の画面がこれを後押し。
うっかりするとA級映画になってしまう所ですが、この作品の最大の長所は詰め込み過ぎたアイデアを消化する演出力を監督がびた一文持ち合わせていないという事(笑)。
全編90分足らずなのに、妙にまったりとしてテンポが悪い。アングルも工夫の跡が見られません。
クライマックスなんかもうちっと緊迫感があっても良さそうなものですが・・・。
でもこのB級感が堪らないのですよ。買って悔い無し!(負け惜しみに非ず)。