デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

どこだシャロン・ストーン!? 愛と哀しみのボレロ[完全版]

イメージ 1

昨日のトラボルタに続く“有名人を探せ”シリーズ第二弾。

 

「愛と哀しみのボレロ」[完全版]

(1981年/クロード・ルルーシュ監督)


まあ狂った映画です(笑)。

整理の限界を超えた登場人物。そのほとんどが親と子を一人二役

親が死んでいて同時に存在しないならまだ混乱も少ないですが、老け役のジェームズ・カーンと若作りのジェームズ・カーンが親子の会話とか何の冗談でしょう。

ジョルジュ・ドンに至っては母と娘が同一人物

劇場公開版は185分(廃盤DVDの表記は176分)ですが、[完全版]は263分!(VHSのみで発売。←こいつも廃盤)

そのエピソードほんまに必要なんかい?!なシーンも加わって無茶と破綻の二重奏(←褒めてます)。

いやはや、余人を以て替えがたい存在感を誇る怪作(敢えて傑作とは言わない)ですが、

「備えて待つ者には必ずチャンスが訪れる」


・・このモノローグだけでも私にとっては価値ある一本。


スターダスト・メモリー」(80年)でデビューしたシャロン・ストーン姐さんが一瞬登場(写真上。ノン・クレジット)。

劇場公開版では、ボレロ終了と同時にタイトルが出てエンド(写真下)ですが、完全版ではこの後にメイキング映像に乗せたスタッフ・キャスト・クレジットが流れます。

これ入れちゃうと、クレジット無しを前提に主要なスタッフ・キャストをナレーションで紹介するという小粋な(トリュフォーの「華氏451」のパクリのような気もいたしますが)オープニングが台無しでちょっと残念。

CICビクターさん(今はパラマウント・ジャパンか)、版権がどうなっているのか知りませんが、とっととDVD再販、いや、ノートリミング完全版Blu-rayを出してください。