今までさんざっぱら人でなしな映画を紹介してきましたが、ものには限度というものがあります。
マジ、ドン引き。
「SHOCKER/ショッカー」
(2007年/ウーヴェ・ボル監督)
ウェス・クレイブンが同名の映画を撮っていますが、全然別物。原題はSEED(種、じゃなくて殺人鬼の名前)。
死刑囚の復讐モノという括りだけでリメイクみたいな邦題つけるなアルバトロス!
6年間で666人殺したサイコ・キラー“シード”が、ようやくお縄。当然死刑。しかし、収監された刑務所の電気椅子は耐用年数オーバーで出力不足。
州法では3回通電して死ななかったら無罪という鬼規定が!
案の定、2回やっても心臓どっくん。ヤベエ、次失敗したら無罪になっちまう。しゃーない、死んだ事にして埋めちまおう。
当然、「キルビル」のユマ・サーマンの如く3インチ・パンチぶちかまして復活&復讐の嵐・・というストーリーだけ見れば、よくある話・・なのですが・・。
冒頭の動物虐待(犬、殴る蹴る踏みつける)映像でドン引き。
これは押収されたシードのプライベート・ビデオで、彼は動物を捕らえて虐待→放置→餓死させて腐って骨になるまでを丹念に記録していたのです。
最初はネズミ。次に犬。そして次に映ったのは・・天使の様な赤ん坊。
『嘘だろ・・』
勿論、この子が助かるはずもなく、ネズミや犬と同様の結末に・・。
復活したシードは関係者お礼参りを敢行しながら、無関係の一般人も次々殺害。
椅子に縛り付けたおばちゃんの頭を小さな手斧で、ツン(痛!)、コン(痛!)、カツン(ひ!)、ゴツン(ぎゃあ!)、ガッコン(沈黙)、スコーン、カコーン(頭半分無い)、大きく振りかぶってバゴーン(首から上無い)。ここまでを1カット撮影。
でね、このおばちゃん、話と何の関係も無いの。このシーン無くても進行に全く支障無いの。こんなシーンを「凄ぇ!」とか言って持ち上げる奴はただの人でなしです。
最後はシードを逮捕した刑事(マイケル・パレだよ・・)一家に魔の手が・・。
バッドエンドだとは思ったけどよお、酷いにも程があるだろ。
監督はドイツの資産家のボンボン。金にモノ言わせてゲームの版権買い叩いて映画化(「ハウス・オブ・ザ・デッド」とか)して、世界中のゲームファンの顰蹙を買っている人。
今回は初のオリジナル・ストーリー(脚本もこいつ)。
家族は勿論、恋人とも観てはダメ(人として尊敬されなくなります)。うっかり一人で観ちゃったら、とても嫌ぁな気分になるので、口直しの1本を予めご用意ください。
人妻の癒し系AVがいいと思います。