デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

地味だ、地味過ぎる! 真・地獄の黙示録

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どう見てもバッタモンなタイトルですが、ジョゼフ・コンラッドの「闇の奥」の忠実な映像化なんだそうです。

にしても地味だなぁ。

「真・地獄の黙示録(1993年/ニコラス・ローグ監督)

舞台はコンゴ自由国(なんとベルギー国王レオポルド2世の私有地!)。

ここで象牙乱獲している貿易会社に雇われた船乗りマーロウ・ウィラード(ティム・ロス)は、コンゴ川の奥地で大量の象牙と共に消息を絶ったカーツ船長の噂を聞く・・。

川を遡って闇の中の鏡を覗く・・設定は同じですが、取り巻く環境が天と地・雲泥。

遡上は商用。戦争という背景も暗殺という密命もありません。

ではタルコフスキーばりの哲学的展開があるのかと言うと、それも無し。とりあえず原作をなぞってみました、なやっつけ感満載。

カーツ役はジョン・マルコヴィッチティム・ロスともども存在感のある役者さんではありますが、演出がこうもおざなりでは熱演が台無しです。

「これが地獄の黙示録の元ネタか」という興味でかろうじて100分乗り切りましたが、単体で観たら爆睡だったと思います。

 

★たとえハッタリでも面白い方が…