デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

小ネタは上質なのに脚本がザル過ぎ。 アンボーン 悪霊祓い

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実は双生児として生まれるはずだった弟を依り代に悪霊が覚醒する、というよく分からないけどどこかで聞いたような設定のオカルト映画。

事の発端にメンゲレを絡めている所は(そこだけが)高ポイントですが、肝心の展開がザル過ぎです。

「アンボーン 悪霊祓い」(2008年/デヴィッド・S・ゴイヤー監督)

女子大生ケイシー(オデット・ユーストマン←プロポーション半端ないです)の周りで起きる奇怪な現象。そして双子に特徴的な虹彩異常。

実は彼女には双子として生まれるはずだった弟が。かつてケイシーの祖母と大叔父がゲットーでメンゲレの実験材料にされた際、大叔父に取り憑いた悪霊がケイシーの生まれなかった弟を依り代に復活の機会を狙っていたのでした・・って意味分かんねぇよ。

悪霊くんは人間に憑依する事ができるようですが、なら何でケイトーに取り憑かない?

祖母は名乗りを上げる前に一瞬会っただけのケイシーの電話番号を何故知っている?

祖母は真夜中にケイシーを自分の住まいである病院に呼び出しますが、救急病院でもない施設に深夜どうやって入るんだ? 警備は? 悪霊に取り憑かれた爺さんと結構な騒ぎを起こしているのに誰も起きてこないのは何故?

父親が全く話に絡まないのも疑問。娘が家中の鏡割って焼いて埋めているのに無視かよ。

悪魔祓いをあっさり了解して仲間を集める神父(ゲイリー・オールドマン)も「は?」。

全然関係ないのに人数あわせで集められ悪霊に背骨折されちゃう協力者が憐れです。

犬にお面被せただけの“なんちゃって人面犬”はパンチがあって良かったですが(首回転&スパイダー・ウォークは気持ちは分かりますがかえって白けます)。

オカルトは真面目に作るならもう少し練らないと駄目ですね。