『泣くな流子。セーラー服とは卒業するものだ』
大気圏で流子を庇い、燃えつきる鮮血。
この一言を書きたかったが為に、本作を書いたのではないかと思えるくらい素晴らしい台詞です。
正に大団円。
「キルラキル/♯24最終回・果てしなき闇の彼方に」(2014年3月29日放送/今石洋之・大塚雅彦演出)
全キャラ相対した総力戦となった本能寺学園最終決戦。
遂に完成した究極の神衣「神羅纐纈(しんらこうけつ)」を纏った羅暁。
羅暁の放った「絶対服従」によって極制服の機能はことごとく停止。更に海中からは倒したはずの原初生命戦維が!
マコに放たれた針目縫の攻撃を身を挺して防ぐ蟇郡。
『本能寺学園風紀部委員長・蟇郡 苛、鬼龍院皐月と本能寺学園生徒を守る生きた楯と知れ!』
男塾ですねえ。痺れます。
鮮血を脱ぎ、体内に宿る生命戦維の力だけで闘い続ける流子。流子以外には聞こえなかった鮮血の声がいつしか皐月にも。
『皐月、お前、私の声が…』
『ああ、聞こえる』
自身の中に流子と同じ力があることを確信した鮮血は羅暁に突撃して絶対服従を粉砕。形勢逆転したかに見えましたが、羅暁の指示で縫が自らの首を切断して原初生命戦維と融合した上で羅暁と合体。
以前、純潔を纏った羅暁の事を「シレーヌそっくり」と評しましたが、この針目縫の役回りは完全にカイム。
ロケット状に変形した神羅纐纈で宇宙に飛び立った羅暁は通信衛星から直接、地球全土に絶対服従の信号を送信。世界中の人間が服に取り込まれ、地球を覆う1枚の布に。
純潔、極制服に宿る全ての生命戦維を吸収した鮮血と流子も羅暁を追って宇宙へ。
仲間が力の全てを主人公一人に託すというのもお約束ですが、やはり燃えます。
衛星軌道上で対峙する羅暁と流子。この構図はTV版デビルマンのドリムーンか、原作版エスパイか、いえ、サイボーグ009「地下帝国ヨミ編」のクライマックスでしょう。
その後に流れ星が待っているのだから。
息継ぎ無し、休憩無し。全力疾走の全24話。本当にお疲れ様でした。