サメに襲われても陸地に逃げれば安全、という発想を逆手に取った設定は買いますが。
「ビーチ・シャーク」
(2011年/マーク・アトキンス監督)
(2011年/マーク・アトキンス監督)
ハルク・ホーガンご令嬢ブルック・ホーガンが「ダブルヘッド・ジョーズ」の前年に出演したサメものです(何気にサメ好きだな、この人)。
志村ぁ、うしろ、うしろ!
ビーチに何かがいる、という設定は「ブラッド・ビーチ/血に飢えた白い砂浜」(1981)で使用済みですが、その何かが本来いるはずのないサメだ、というのが新発想。
それ以外は全部鉄板、テンプレ、記号、雛形。人口も観光客も減って衰退の進む島で一発逆転のビーチ・フェス開催。以下略。
悲しいくらい予算無し。「ダブルヘッド・ジョーズ」はハリボテ作る気合を見せましたが、こちらはしょぼいCGオンリー(それも大半は背びれのみ)。
本体部分が写るのはほんの一瞬。
ビーチ・フェスってそんなに簡単に開催できるのか(借金で首が回らなくなった町長の息子が話を持ちかけてから開催まで1日2日だぞ)。
で、実際のフェスが“島のピンチを救う”にしてはあまりに貧相。中国の早朝太極拳の老人の方がまだ人数多いんじゃなかろうか。
これで島の財政難が救えるのか?
親サメの背びれが見えた時は明らかに怪獣レベルの大きさだったのに、いざ全身が出てみれば子サメと変わらないというイリュージョン。
強いて良かった点を挙げるなら女優陣(海洋学者、保安官助手、弁護士、企画運営担当、フェスで踊っているビキニのお姉ちゃんなど)が粒ぞろいであったことくらいでしょうか(ただ、エロは無いのよね。TVMだから)。
ところで、この監督の最新作「PLANET OF THE SHARKS 鮫の惑星」ってタイトルなんですね。ちょっと気になります。